ルノーF1チームは1月26日、石油会社大手のBP/カストロールと5年にわたるパートナーシップを締結したことを発表した。
ルノーはここ数年、トタルから燃料の供給を受けてきたが、チームとして新たなパートナーを模索。そのなかで長年F1から遠ざかっていたBPと交渉を進めていると報じられていた。
なお、マクラーレン・ホンダF1も20年以上、提携関係にあったエクソンモービルがチームを離れたため、BPと契約を結ぶと言われてきたが、現時点ではマクラーレンとBPの契約に関する発表は行われていない。
ルノーのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、2017年シーズンはマシンのドラッグが増加するため、オイルパートナー変更がアドバンテージになるとの考えを示した。
「2017年の空力レギュレーションでは、エンジンパワーへの依存度が高まる」とアビテブール。
「そのため燃料と潤滑油ブランドの違いがトータルパフォーマンスに大きな差を生むことになる。その影響は2014年に現在のパワーユニットが投入されて以来、もっとも大きなものになるだろう」
「BP/カストロールと新たなチャレンジに挑むことを楽しみにしている。彼らの協力は、我々が2017年に掲げている目標達成への一助になるはずだ」
なお、ルノーのF1エンジン開発部門は、BP/カストロールだけでなく、エンジン供給先であるレッドブルが提携するエクソンモービルも含めた2種類の燃料/潤滑油ブランドと協業していくこととなる。
この件について、アビテブールはオイルメーカー2社との協業は有利に働くだろうと述べている。
「本来であれば、できるだけシンプルな状態が良かった」
「しかし、過去に(異なるオイルメーカー向けに作られた)2種類のエンジンを用意したサプライヤーが成功を収めた例もあるんだ」
「また、ふたつのオイルブランドがあることで、お互いを比較することができる。そこでは競争も起こるだろうし、新たな発想も生まれるものだ」
「我々のエンジンを使用しているレッドブルが、その最たる例だよ。彼らの活躍が我々にインスピレーションをもたらしている」
「(BP/カストロール、エクソンモービルとの協業は)新たな悩みの種になる可能性もあるが、協業が不可能というわけではない」