『世界三大耐久レース』のひとつに数えられる伝統の1戦、『デイトナ24時間耐久レース』が現地1月26~29日に開催される。今年のエントリーリストには4クラス合計で55台が名を連ねた。
IMSAウェザーテック・スポーツカーチャンピオンシップの開幕戦として開催されるデイトナ24時間は今年で55回目の開催。フロリダ州にあるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイを舞台に争われる伝統の1戦だ。
■キャデラックやマツダ、新型LMP2が覇を競う
LMP2車両とLMP2シャシーをベースにメーカーが開発するエンジン/カウルを備えたデイトナプロトタイプ・インターナショナル(DPi)が戦う最高峰のPクラスには12台がエントリーした。
DPi勢はリジェ・ニッサンDPiが2台、キャデラックDPi-V.Rが3台、マツダRT-24Pが2台の計7台。LMP2勢はオレカ07が3台、リジェJS P217とライリー/マルチマチックのMkXXX LMP2が各1台となっている。なお、LMP2勢のエンジンは2017年からギブソン製GK428・4.2リッターV8のワンメイクとなる。
2016年12月13~14日に行われたテストでは、キャデラックDPi-V.Rがトップタイムをマークしているほか、1月6~8日の公式テスト『THE ROAR BEFORE THE ROLEX 24』ではPクラスの全車が1.3秒以内にひしめいており、激しい総合優勝争いが展開されそうだ。
また、ワンメイクプロトタイプの『オレカFLM09』で争われるPCクラスには5台がエントリーしている。
■2台の日本車GT3が実戦デビュー。強豪ひしめくGT-LM&GTD
GTE規定のマシンが参戦するGT-LMクラスには11台が参戦。今大会がデビュー戦となるポルシェ911 RSRはポルシェGTチームから2台がエントリーされている。
フォード・チップ・ガナッシ・レーシング/チームUKは2チーム合計で4台のフォードGTを投入するほか、BMWチームRLLは2台のBMW M6 GTLMを、コルベット・レーシングは2台のコルベットC7.Rを投入する。フェラーリ488GTEはリシ・コンペティツォーネの1台のみとなる。
GTDクラスには4クラス中最多となる27台がエントリーした。注目は、このデイトナ24時間がデビュー戦となるアキュラNSX GT3とレクサスRC F GT3だろう。
2016年のニューヨーク国際自動車ショーで公開されたアキュラNSX GT3は2台体制でデイトナ24時間に挑戦。どちらもマイケル・シャンク・レーシングが走らせる。ドライバーには86号車にライアン・ハンター-レイ、93号車にグラハム・レイホールといったインディカードライバーが起用されている。
また、1月13日の東京オートサロン2017で世界初公開されたRC F GT3も、3GTレーシングから2台がエントリー。このRC F GT3は先日、富士スピードウェイで行われたTRDによるテストでも好調ぶりを発揮しており、実戦でどれだけのパフォーマンスを発揮するのか、気になるところだ。
RC F GT3のドライバーは14号車がスコット・プルーエット/セージ・カラム/イアン・ジェームズ/グスタボ・メネゼス、15号車がジャック・ホークスワース/ロバート・アロン/オースティン・シンドリック/ドミニク・ファーンバッハーだ。
■インディ強豪やスーパーGTドライバーなど、マシン以外にも見どころ多数
マシンだけでなく、ドライバー陣も各クラス豪華なメンバーが名を連ねる。Pクラスでは、エクストリーム・スピード・モータースポーツの2号車リジェ・ニッサンDPiにブレンドン・ハートレーとブルーノ・セナがエントリー。
レベリオン・レーシングの13号車オレカ07はセバスチャン・ブエミ/ニック・ハイドフェルド/ニール・ジャニ/ステファン・サラザンが、ドラゴンスピードの81号車オレカ07はニコラス・ラピエール/ロイック・デュバルなどWEC世界耐久選手権で活躍するドライバーが集まっている。
そのほか、GTLMクラスではセバスチャン・ブルデー(66号車フォードGT)やフレデリック・マコウィッキ(911号車ポルシェ919 RSR)、2016年のスーパーGT鈴鹿1000kmにスポット参戦したアウグスト・ファーフス(19号車BMW M6 GTLM)といった面々が名を連ねるほか、GTDクラスにはヨルグ・ベルグマイスター(73号車ポルシェ911 GT3R )なども参戦している。
マシン・ドライバーとも見どころ満載のデイトナ24時間。各クラスの予選は現地26日(日本時間27日)に、そして決勝レースは現地28~29日(日本時間29~30日)に開催される。
なお、デイトナ24時間の決勝レースはJ SPORTSとJ SPORTSオンデマンド(http://www.jsports.co.jp/motor/daytona/)で生中継される。