マクラーレン・ホンダF1チームは、開発の質を向上させ、そのプロセスにおいてより機動的になったと、レーシングディレクターのエリック・ブーリエは述べた。
再びトップチームとしての存在感を見せつけることを目指し、マクラーレンは2016年シーズンを通して、定期的に新しいパーツをMP4-31に導入した。
チームにとって心強いことに、そうしたアップデートは想定どおりに機能し、ほとんどの場合、パフォーマンスを改善することができた。
マクラーレンの今の強みは開発力にあるといっていいかと尋ねられて、ブーリエは「今ではそうだね」と答えた。
「より機動的になり、相関性の精度が高い」
「2016年には相関性において高い精度が見られた。パーツを投入すればするほど、パフォーマンスがどんどん上がっていったんだ」
「我々はほとんどのチームとのギャップを縮めた」
ブーリエは、マクラーレンは昨シーズンの後半をもっと強力なものにすることもできたが、新しいテクニカルレギュレーションが導入される2017年にリソースをシフトすることを選んだと明かした。
「もっとうまくやることもできたのだが、夏以降はトップチームとの差が開いてしまった。なぜなら我々はとても早い段階で2017シーズンに焦点を切り替えたからだ」
2015年からホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレンは、2014年5月にマシンコンセプトをゼロから見直すことを決めた。その後、その方向性にこだわり続け、現在ピーター・プロドロモウが率いるグループが時間をかけて開発を進めてきた。
それ以前のチームは、シーズンごとに特効薬のような解決策を探す傾向があったが、それが予測がつかないパフォーマンスにつながることも多かった。
「皆、これが進むべき方向だと同意し、理解している」とブーリエ。
「我々の持っている戦略を技術的に実現しようということになった時、この決断を下した」
「以前はコンセプトがなかったから、ゼロからスタートし、そこから展開していかなければならなかった」
「我々はマシンのコンセプト、未成熟だった新しいパワーユニットを変更した。さらに、マクラーレンの作業の仕方に関しても、チーム内のたくさんのことを変更した」
「こうしたことはどれも時間がかかる。だが今、うまく行きつつあると感じている。ただ忍耐強くならなければいけないね」