F1の新オーナーとなったリバティ・メディアにおいて、F1のスポーツ面を取り仕切っていくことが決まったロス・ブラウンが、F1の発展を目指す上で、短絡的で“人工的”な手段は用いたくないと語った。
リバティ・メディアのF1買収手続き完了に伴い、新体制の中でブラウンがモータースポーツ担当マネジングディレクターの役割を担うことが正式に発表された。数カ月前からリバティ・メディアのコンサルタントを務めていたブラウンは、当事、今のF1の方向性に不満を示し、長期的なビジョンを持って改善を行っていくべきだと主張していた。
「観客としてフラストレーションを感じる。このスポーツに関わった後で傍観的立場から見ると、彼らはなぜこういう決断を下すのかと思うことがある」とブラウンは語っていた。
正式にF1のモータースポーツ担当マネジングディレクターに就任したブラウンは、2014年に最終戦のみポイントを2倍にしたことや、2016年シーズン序盤に導入された予選の新フォーマットに批判的な発言を行った。
「短期的な対策で、思慮に欠ける反応だ。まさに我々が取るべきではない行動だ」とブラウンはBBC Sportsに対して語っている。
人工的な競争に否定的な考えを持つブラウンは、メルセデスの独走を何とかして妨げようとするのは分かるが「人工的な試みでチームの競争力を損なうというのは悲惨なことだ。ファンはそんな、でっち上げの解決法など簡単に見破ってしまう」とtelegraphに対して述べた。
「DRSは一般的に人気がない。ドライバーがコクピット内でボタンを押して前のマシンを抜いていると、ファンは知ってる。それが本当に彼らが見たがっているものなのだろうか?」
ブラウンは、オーバーテイクを促進するために、もっと他の方法があるのではないかと考えている。
「人為的なソリューションを取り入れないようにする必要がある。ドラッグ・リダクション・システム、これが人為的であることは誰もが知っている。もっと純粋な解決法を見つけなければならない」とブラウンが語ったとBBCは伝えている。
「解決法を検討する必要がある。私にはアイデアがある。まずはチームとそれを共有すべきなので教えることはできないが、我々が検討すべきアイデア、2018年か2019年に実際に使い始めなければならないアイデアがある」