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WRC:マキネン、開幕戦の結果に手応え。「トヨタが今年中に優勝する可能性は高い」

2017年01月25日 11:52  AUTOSPORT web

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WRC第1戦モンテカルロ ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
世界ラリー選手権(WRC)に参戦するTOYOTA GAZOO Racingのチーム代表トミ・マキネンは開幕戦の結果を受けて、2017年シーズン中に初勝利を挙げることも可能だと語った。

 先週末に行われた第1戦モンテカルロで18年ぶりにWRCへ復帰を果たしたトヨタはエースのヤリ-マティ・ラトバラが2位表彰台を獲得する活躍をみせた。また、チームメイトのユホ・ハンニネンもクラッシュで後退するまで総合3番手につけていた。

 わずか9カ月前に走行テストをスタートしたトヨタ・ヤリスWRCがデビュー戦で2位を獲得したというニュースは、見守るファンやライバルだけでなく、チームにとっても衝撃的なものだったという。

「復帰戦で2位表彰台という結果から、今シーズン中に勝利する可能性は充分に高いと自信を深めた」とマキネン。

「この結果は驚くべきものだよ。チームスタッフ全員に感謝の気持ちを伝えたい」

「私たちが準備してきたものは正しかったということだ。今後は戦っていくごとに分析できるデータも増えていくため、大会ごとに強さを増すことは間違いない」

「ゼロからマシンを作り上げてきたことを考えれば、どれだけ膨大な作業をこなしてきたか分かるだろう。しかも、私たちには比較対象にできるマシンはなかったんだからね」

「このプロジェクトがスタートしたときから、私たちはつねに全力を注いできた」

 チームは9カ月の間に、フィンランドとスペイン、ポルトガルの3カ国で、総走行距離12000マイル(約19000キロ)にも及ぶテストをこなしている。

 特にチームの拠点があるフィンランド・プーポラ近郊では、雪上テストに注力。しかし、マキネンはスノーイベントである第2戦スウェーデンで勝つことは難しいだろうと述べている。

「ラリー・スウェーデン(で勝利するに)は早すぎると思う。興味深い結果を出せるとは思うがね」

「ヤリ-マティ(・ラトバラ)は雪上テストを1週間は行っていて、マシンの挙動には満足していたよ」

 フォルクスワーゲンのWRC撤退によりシートを失い、2016年のクリスマス直前にトヨタ加入が決定したラトバラは、「ワークスチームでのシートを獲得できないかもしれないと考えていた」と明かす。

「ちょうど1カ月前、まだトヨタと契約をしてなかったから、内心焦っていたよ。しかし、今は第1戦モンテカルロで2位という結果を手にしている。信じられない気分だ」

「モンテカルロを想定したコンディションでのテストはほとんどできなかった。だから、走りながら学習していったよ」

「力のあるチームだし、マシンも素晴らしい。そして、私たちには進化する余地が残されているんだ」