モータースポーツ・ビジョン(MVS)の代表ジョナサン・パーマーは、F1イギリスGPの本拠地であるシルバーストンを買収する気はもうないようだ。
現ルノーのF1ドライバーであるジョリオンの父親でもあるジョナサン・パーマーは、昨年9月にシルバーストンに対して公式に買収を申し入れていた。
パーマーは、シルバーストンの買収はすでに計画から外れたが、この決断は最近彼が運営を引き継いだドニントンパークとは関係がないと述べている。
「当初は(シルバーストンに)関心があったけど、我々は既存ビジネスの運営に集中することになった」とパーマーは語った。
「ドニントンパークとの契約は、シルバーストンの代わりではなく、全くの別の話だ。しかし、この先シルバーストンを運営する予定はもうない」
MSVのポートフォリオであるブランズ・ハッチ、キャドウェルパーク、オウルトンパーク、スネッタートンの4つのサーキットにドニントンパークを加え、パーマーはサーキットの長期的な未来を築くことに焦点を定めている。
その一環として、MSVがドニントンパークの運営を引き継ぐ21年間の契約には、最長40年間に契約を延長できるオプションが含まれている。
「ひとつのサーキットが限られた財源で、順調に運営することがますます困難になっている」とパーマーは語った。
「この契約を締結することで、ドニントンパークの将来を強力に築くことができる」
「ドニントンパークとその運営に利益をもたらすことができるインフラが我々の手がける他のビジネスにあるんだ」
「私は昔からドニントンが好きで、F2でレースをしたときに2回ポールポジションを取ったこともある」
「(かつてのドニントンパークのオーナー)トム・ウィートクロフトが数々の障害に直面しながらも1977年にサーキットを甦らせた方法には強く感銘を受けたよ」
「このサーキットの心と魂をこれまでと同様に残したいと思っているんだ。ドニントンパークは英国で最もチャレンジングなコースの1つであり、他に類をみない歴史がある」
パーマーは、サーキットのレイアウトに満足しており、変更する計画はないと語っているが、安全面での改修、再舗装、パドックの改善などサーキット自体にいくつかの作業が必要だと認めている。