リバティ・メディアがF1を買収し、F1のCEOを務めたバーニー・エクレストンが退任したことで、F1は新たな時代へと突入する。マクラーレンのエグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンは、F1を成長させてきたエクレストンに対する感謝の言葉を送りつつ、今の基盤を足がかりにF1はこれから変わっていくと語った。
23日、リバティ・メディアはF1買収手続きを完了したことを発表、これに伴い新体制も明らかにした。エクレストンはCEOの座から退き、チェイス・キャリーが会長兼CEOに就任、ロス・ブラウンがモータースポーツ担当マネジングディレクター、ショーン・ブラッチスが商業担当マネジングディレクターの役割を担うことになった。
このニュースを受けて、マクラーレンのエグゼクティブディレクターであるザック・ブラウンは、エクレストンが現在のF1の基盤を築いたと賞賛し、彼の代わりを務めるのは簡単なことではないと語った。
「エクレストンほどの人物の代わりを務めるのは極めて難しい」とブラウン。
「彼は素晴らしい基盤を作ったので、チェイス・キャリーをはじめとするリバティ・メディアの人々はそれを足がかりにして、F1をさらに前進させ、発展させ、改善することができる」
「我々マクラーレンも喜んで彼らをサポートする。すでにリバティ・メディアの代表者たちとは素晴らしい関係を結んでいるので、彼らと緊密に取り組んでいくのを楽しみにしている」
「何をもって“発展と改善”とするか? そのカギは“リバティ”と“メディア”という単語にある」
「次の10年間で、F1の運営の仕方は、より自由になり、なおかつファンにもっと向き合ったものになると、私は予想している。デジタル、ソーシャルメディア、ゲームといったものが積極的に活用されることで、F1好きの新たな世代を見いだし、彼らを喜ばせることができる。そういったことが期待できると思う」
「ファンを引き付けるということが最近のテーマとなっている。リバティ・メディアの人々がそれを実現するのは間違いない」
ブラウンは、エクレストンによるこの40年間の取り組みによって、F1は世界的なスポーツへと成長したと考えている。
「F1が現在のような、国際的スポーツのパワフルな組織となったのは、半世紀にわたりバーニー・エクレストンが多大なる貢献をしてきたからこそだ」とブラウン。
「実際、彼以外の人間であれば、世界的スポーツを築き上げる上でこれほど大きな影響をひとりの人間が及ぼすことなど、考えられない」
「今日は、バーニー・エクレストンという、先見の明がある並外れた企業家に対して敬意を表し、感謝の念を示さなければならない」