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ホンダ復帰のチップ・ガナッシ。ドライバーたちは厳しいスタートを予想

2017年01月24日 06:02  AUTOSPORT web

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王者を経験したスコット・ディクソンとトニー・カナーンのふたり。ホンダへのスイッチでインディ500に自信も
インディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシング。2017年シーズンは、シボレーエンジンからホンダエンジンにスイッチしてシーズンを迎えるが、ドライバーを務めるスコット・ディクソンとトニー・カナーンは厳しいスタートになると予想している。

 ホンダエンジンのトップチームとしてインディカーを戦ってきたチップ・ガナッシ・レーシングだったが、2014年にNASCARでも使用しているシボレーエンジンへとスイッチ。2015年にはディクソンがチャンピオンを獲得したが、2016年はライバルのチーム・ペンスキーに差をつけられたこともあり、再びホンダエンジンとパートナーを結ぶこととなった。

 チャンピオン経験もあるベテランのディクソンとカナーンは、ホンダへとスイッチすることでインディ500でより競争力を増すと考えているが、新しくホンダのエアロキットを学ぶ必要とシボレーとの差を埋めなければならないことを覚悟しているようだ。

「たぶん最初のトラックでは、面を食らうだろうね。ストリートコースやおそらくショートオーバルでは、彼らとはあまり差はないだろう。トラックやセッションタイムでの統計やデータを見れば、正確な差を知ることができる」とディクソン。

「改善が必要な分野があるということがわからないわけではないが、この冬はよい成果が得られたよ。どこが十分で、どこに弱点があるかをね。実際に戦わないと理解できない領域もあるんだ」とコメント。

 カナーンは、ホンダのパッケージがシボレーで使用していたパッケージとはまったく異なっていると感じている。

「完全に異なるナンバーと空力、フロントウイング、リヤウイングさ。大きな学習曲線だよ。僕たちのセットアップはすべてシボレーのエアロキット用に作られているので、トラック外ですべてをフラットアウトにして、すべてを再学習するだけだ」

 学ぶ必要がると語るふたりだが、ホンダへのスイッチがインディ500を制するチャンスが広がると信じている。

 2013年にインディ500を制しているカナーンは、「去年のチャンスよりもずっといいチャンスがくると思っている。インディアナポリスでのホンダのパッケージは過去3年間、いいパッケージであることを証明している」

「それは非常に有望なことだけど、僕は何度もベストなクルマでレースを失ったことがあるから意味はないよね。でも、間違いなくいい出発点になるはずだ」とコメント。

 2008年のウイナーであるディクソンは、「ホンダはポコノ戦とインディ500でとても、とても強力だった。このことはホンダへと切り替える理由だったと確信しているんだ。目標はふたつある。チャンピオンシップを勝つこととインディ500に勝つことだ」

「16年は悪いシーズンとなり、チームとしてすべきことよりも多くのミスを犯し、効率的ではない部分が多くあったと振り返り理解している。小休止するにはいい年だったんだ。チームが基本に戻って、よりうまくやり直してくれることを期待しているよ。一年を通した一貫性とパフォーマンスが役に立つはずだ」と期待をしている。