世界ラリー選手権(WRC)第1戦モンテカルロは1月22日、SS14~17が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が優勝を飾った。総合2位にはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、トヨタが18年ぶりのWRC復帰初戦で表彰台をもたらしている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC):総合優勝
「本当に最高の気分だ。いつでもラリー・モンテカルロでの勝利は喜ばしいものだけど、今年はキャリア史上最大とも言える困難を乗り越えての結果だから、なおさらだよ」
「コンディションは刻々と変化していったし、まったく新しいチーム、新しいマシンでの戦いだったわけだからね。(勝つことができて)本当に嬉しい」
「Mスポーツに加わったのは1カ月前のことだし、フィエスタWRCをテストしたのは、わずか数日だった。モンテカルロでは、何が起きても不思議ではないけど、優勝争いに加わるには必要な準備が整っていないと考えていたよ」
「表彰台の頂点に立つことができて、僕だけじゃなくチーム全体も報われたと思う。スタッフがポテンシャルのあるマシンを用意してくれなければ勝つことはできなかったからね」
「もちろん、まだマシンに改良の余地は残されているけど、シーズンの始まりとしては文句のつけようがない。これまで以上の自信をもって第2戦に臨むことができる」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC):総合3位
「総合3位を獲得できたなんて最高だ! 一時はポジションを守りきれるか不安もよぎったけれど、マシンは充分強力だったから、僕たちはほんの少しアシストするだけでよかった」
「もちろん、競技最終日にトラブルが出てしまったことは残念だったけれど、これもモンテカルロならではの要素だ。このラリーがトリッキーなことは分かっていたから、結果には満足しているよ」
「僕たちが、ここまでコンペティティブなポジションにいるとは想像もしていなかった。マシンも快適に操ることができた。ここまでマシンを仕上げてくれたチームスタッフには感謝している」
「また、コドライバーのマルティン(・ヤルベオヤ)にも感謝したい。これまでで、もっとも難しいコンディションだったラリー・モンテカルロで、彼は素晴らしい働きをしてくれた」
「マルティンが自分の仕事をしっかりとこなしてくれたおかげで、僕はドライビングに集中することができたんだ。このあと、彼とどういった成績を残せるか、今からとても楽しみだよ」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC):総合15位
「(最終SS17の)パワーステージでは、ポイントを獲得するために全力でプッシュした」
「雪が降り始めてきた時は、厳しい戦いになると感じたけれど、なんとかトップタイムを記録できたよ」
「前日のトラブルで失ったポイントを、いくらか取り戻すことができたのは、せめてもの救いだね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC):総合4位
「SS14でステージ優勝したことで、自信に繋がったし(クレイグ・)ブリーンとのギャップを縮めることもできた」
「(SS15でブリーンを交わし4番手に浮上した後)山中で行われたSS17のコンディションは信じられないくらいひどいものだった」
「ロスタイムを最小限に留めることしかできなかったけれど、総合4位のポジションを守りきれてよかったよ」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC):総合9位
「初日の結果を踏まえれば、想像以上のリザルトだ。特に難所のチュリニ峠で2番手を記録できたしね」
「週末を通して、タイヤ選択はうまく行っていたし、自信を持って走ることができていた。それに必要以上にリスクを冒すこともしなかった。とにかくチームにポイントを持ち帰ることが重要だからね」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC):総合5位
「今日のコンディションは、信じられないほど難しいものだった。なぜチュリニ峠が難所として有名なのか痛感したよ」
「(最終ステージの)SS17ではスノータイヤを選ぼうかとも思ったけれど、スリックタイヤのまま走行した。その結果、ステージを走るにつれ、タイムを出すのが難しくなってしまった」
「そんな状況でも、なんとか走り抜けてトップ5に食い込むことができた。最高の結果としか言えないね」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC):総合2位
「今日のSSは特にタイヤに気をつけて走ったけれど、最終SSは積雪の影響でグリップを感じられず、慎重に走ったんだ」
「総合2番手を走っていたオット・タナクが、最後にトラブルで遅れてしまったことは残念だった。しかし、トヨタのWRC復帰戦を総合2位という想像もしていなかった結果で終えることができ、本当に嬉しい」
「ラリー・モンテカルロでの過去のベストリザルトは総合2位だけど、新しいチーム、新しいマシンでふたたび総合2位に入れたことを誇りに思う」
「この結果は、チームのサポートと、ファンの皆さんの応援によって実現したものだよ」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC):総合16位
「今日のSSはコース上のどこに雪や凍結している場所があるのかを見極めることが難しかったから、とにかく注意して走った」
「金曜日のミスで順位を落としてしまったことは残念だけど、トヨタのWRC復帰戦で2台のヤリスWRCが完走し、しかもそのうちの1台が総合2位でフィニッシュし表彰台に上がったことを本当に嬉しく思う」
「ヤリスWRCは新車にもかかわらず、特に大きなトラブルはなく、速いペースで走ることができた。今回、いくつか課題が見つかったので、今後も開発の手を休めることなく、マシンとドライバーの両方が成長できるように努力を続けていくよ」