世界ラリー選手権(WRC)第1戦モンテカルロは1月22日、SS14~17が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が優勝を飾った。総合2位にはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、トヨタが18年ぶりのWRC復帰初戦で表彰台をもたらしている。
前日、総合首位のティエリー・ヌービルがトラブルにより大きくタイムロスしたことで、総合首位に浮上したオジエ。総合2番手にはチームメイトのオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が続き、Mスポーツがワン・ツー体制で競技最終日に臨んだ。
競技最終日は全4SS、走行距離53.72kmが設定されていたが、SS16は観客が多く集まりすぎ、コース上の安全を確保できないとしてキャンセル。そのため、3SSで争われることとなる。
総合首位のオジエは1分近いリードがあったこともあり、タイムを追わない戦略にシフト。その一方で、チームメイトのタナクはエンジントラブルに見舞わてしまう。走行は続けたもののペースを上げられず、SS15でラトバラが総合2番手に浮上した。
最終SS17はボーナスポイントが与えられるパワーステージとして実施。2番手ラトバラと2分30秒近いギャップがあったオジエは、ここでもタイムを追わず、ステージ11位。それでも2位のラトバラに対し、2分以上のリードを持ってのフィニッシュとなり、Mスポーツ移籍初戦を制覇。5年連続のチャンピオン獲得へ好スタートを切った。
総合2位はSS17でステージ6位を獲得したラトバラ。今週末、ラトバラはメカニカルトラブルがありながらも、大きなロスなく走りきり、トヨタのWRC復帰初戦で表彰台を獲得してみせた。なお、トヨタがWRCで表彰台を獲得するのは1999年のラリー・オーストラリアを戦ったカルロス・サインツ以来のこと。
チームメイトのユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)はポイント圏外の総合16位でフィニッシュ。しかし、最終SS17でステージ3位を獲得したため、ドライバーズポイントでボーナスポイント3点を持ち帰っている。
総合3位はエンジントラブルがあったタナクとなり、Mスポーツが表彰台1位、3位を獲得。タナクから42.8秒遅れの総合4位にはダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が続いた。
シトロエン勢最上位はクレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC)の総合5位。ブリーンは2016年型WRカーで17年型マシンの間に割って入ってみせた。
次戦のWRC第2戦スウェーデンは2月9~12日に開催される。