世界ラリー選手権(WRC)第1戦モンテカルロは1月21日、SS9~13が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が首位に浮上した。前日、総合4番手だったヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合3番手にポジションをあげている。
この日行われた5SSのうち、午前中のSS9~10では総合首位だったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が快走。2番手オジエに対し、1分以上の大量リードを構築した。
ヌービルは、午後のSS11~12でリスクを避けた走りに徹したため、オジエとの差が約50秒まで縮まったものの、開幕戦制覇に向けて優位な状況を築いていた。
しかし、この日最終のSS13で、ヌービルはステージ中盤のコーナーでオーバーラン。この際に右リヤサスペンションを破損してしまう。なんとかステージは走りきったものの、このトラブルで32分ものタイムをロス。総合首位から陥落してしまった。
これにより王者オジエが総合首位に浮上。総合2番手にはギヤシフトやパワーステアリングにトラブルを抱えながらの走行だったオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が続き、Mスポーツ勢がワン・ツーとなっている。
また、ヌービルの脱落で総合3番手にはラトバラが浮上。SS13終了時点で総合2番手とは1分33秒5差、総合4番手とは1分26秒7差となっており、トヨタのWRC復帰初戦で表彰台を狙える位置につけた。
ラトバラに続く総合4番手には、ライバルとは異なる2016年型WRカーで挑むクレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC)が続いている。総合5番手はヒュンダイ勢最上位のダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)だ。
前日、サスペンショントラブルでデイリタイアしていたクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)はSS13でステージ3位を獲得するなど好走。しかし、ステージ終了後のリエゾン区間で交通事故に巻き込まれ、右リヤを破損。マシン修復は叶わず、大会リタイアを余儀なくされた。
同じく、前日サスペンションを痛めてデイリタイアしていたユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は総合16番手で、この日の走行を終えている。
競技最終日となる現地22日はSS14~17の4SSで争われる。