トップへ

オリビア・ニュートン=ジョン68歳 乳がんの闘病経験から「思いやりを学べた」

2017年01月21日 20:33  Techinsight Japan

Techinsight Japan

「闘病を経験したことに感謝している」と語ったオリビア・ニュートン=ジョン
70年代、80年代にかけてヒット曲を連発し、世界的な人気を不動のものにした歌手オリビア・ニュートン=ジョン(68)。そのオリヴィアは過去に乳がんを患い、辛い闘病を経て復帰した。しかしその闘病を振り返ると、オリヴィアは「良い経験ができた」「感謝しなくては」とさえ思えるそうだ。彼女はなぜ、命をも脅かした病気との闘いに感謝の念を抱くようになったのか。

1992年のこと、オリビア・ニュートン=ジョンは片方の胸にしこりを発見。以前にもしこりを感じたことがあったものの「何かおかしい」「嫌な予感がする」として検査を受けたという。それでも「異常なし」と言われたが納得いかず、針を用いての生体組織検査を受けたが医師は「問題はない」と判断。だがオリヴィアは「いいえ、何かがおかしい」と主張し、外科生検を受けてようやくがんとの診断が下ったという。その後オリヴィアは乳房切除手術を経て半年に及ぶ化学療法にも耐えたが、特に化学療法の副作用にはずいぶん苦しんだとのこと。それでもこの経験を貴重だと感じるというオリヴィアが、『Radio Times』誌にこう話した。

「そう、あの経験ができたことに感謝しているの。あの闘病を経なければ、これまでやってきたことの多くは成し得なかったから。病気のおかげで、私は辛い経験をしている人達を思いやることができるようになったの。」

しかしがんの診断が下り乳房の切除が決まった直後は、やはりずいぶん怖かったのだそう。過去に応じたインタビューで、オリヴィアは当時をこう振り返っている。

「手術が決まった夜は、眠れなかった。下の階に降りて、真っ暗闇の中で座っていたわ。すると恐怖が押し寄せてきた。がんが猛スピードで体中に転移したと思い込んでしまったの。」
「数週間は混乱してしまった。でもその後は、落ち着いて闘う勇気が出てきたの。希望があったのよ。『大丈夫。治るんだ』ってね。その心の声のおかげで前に進み続けることができたわ。」

そして、術後は自分の心にもしっかり向き合ったという。

「治療後にカウンセリングを受けたの。すると感情がいかに重要か考えることができた。がんになって、はじめて自分のことを深く考えられるようになったの。そういう意味でも、闘病はポジティブな経験だったといえるわ。」

大きな手術に立ち向かう恐怖と不安、そして化学療法の副作用に苦しんだものの、それを克服し初めて感じたこと、知ったことは少なくなかったという。「自分の本能を信じてほしい」「自分の体に尋ねてみて。きっと答えが返ってくるから」と世の女性達にアドバイスを送るオリヴィアは、今も元気に歌手活動を続けている。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)