世界ラリー選手権(WRC)第1戦モンテカルロは1月20日、SS3~8が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位をキープ。総合2~3番手にはMスポーツ勢がつけたほか、総合4番手にはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がつけている。
セレモニアルスタートから一夜明け、本格的に競技がスタートした20日は上位陣にトラブルが相次いだ。
オープニングのSS3では、総合2番手だったセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がスタート直後のヘアピンを曲がりきれず、アウト側の雪壁に衝突。脱出に手間取り、タイムを失ったため、一時は総合9番手までポジションを落としてしまった。
「ヘアピンでのマシンの挙動を把握しきれていない」と語るオジエだが、その後はSS7~8と連続でステージ制覇するなどペースアップ。上位につけるドライバーたちにアクシデントが相次いだこともあり、首位と45.1秒差の総合2番手までポジションを戻している。
オジエの後退により、一時総合2番手に浮上していたクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)は、SS4の高速コーナーでクラッシュ。右リヤのサスペンションを破損してデイリタイアした。
また、SS5ではトヨタ勢の1台も不運に見舞われた。表彰台圏内の総合3番手につけたユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が、ヘアピンへの進入でブレーキを遅らせすぎ、コーナーイン側の木に衝突。これにより左フロントのダンパーを壊してしまい、順位を大きく落とす形となった。
表彰台圏内を争う有力ドライバーが苦戦する一方で、総合首位のヌービルは快走。「慎重に走りすぎた」と振り返るSS7では、19秒ほどタイムを失ったもののポジションを落とすことなく、この日の走行を終えている。
2番手オジエと0.3秒差にはチームメイトのオット・タナクがつけたほか、総合4番手には、燃料系統にマイナートラブルを抱えたラトバラがつけた。
「燃料センサーに小さなトラブルが出ていた」とラトバラ。
「この問題には苦しめられたし、最終ステージ(SS8)では全力でプッシュできなかった」
「ただ、今日全体で言えば満足行く結果だ。マシンのポテンシャルも優れていたよ。今日はトップ6に食い込むことが目標で、それは達成できた」
現地21日はSS9~13の5SSが行われる。