モビスター・ヤマハ・MotoGP代表のリン・ジャービスは、チームが用意した揃いのデザインのおかげでマーベリック・ビニャーレスが早く溶け込めたと考えている。
ビニャーレスは、2017年にホルヘ・ロレンソの後任としてスズキからヤマハに移籍した。ビニャーレスは2016年11月にバレンシアで行われたオフシーズンテストでヤマハのマシンを走らせた。
ライダー移籍の際にはそれぞれがスポンサーロゴを隠すというルールに則り、ドゥカティに移籍したロレンソは2日間のテストを黒色無地のマシンで走った。一方、ヤマハはビニャーレスのためにテスト走行用のチーム・デザインをあつらえたのだ。
ビニャーレスはすぐにチームに溶け込み、2日間の走行をトップで走り終えた。ジャービスは、揃いのデザインはビニャーレスとチームが一体になるための取り組みの一環だった語っている。
「大切なのは人間関係であり、ライダーの個性、個性の尊重、ということだ」とジャービスはヤマハの体制発表会で語った。
「バレンシアのテストで我々は、とても独特なチームデザインを作ったんだ。彼の名前が映画のトップガンの主人公と同じ、マーベリックだからね」
「すぐに彼のだとわかるバイクにしたんだ。そして彼が納得できる環境を作った。その効果はあったと思う」
「彼はすぐに安心してくれたし、バイクにも一瞬で馴染んでいたよ」
ビニャーレスは、2016年にロレンソとともに働いていたクルーたちとチームを組む。ヤマハでロレンソを担当していたクルーは、ドゥカティへは付いていかず、チームに残ることを選択したのだ。
ジャービスは、ガレージでビニャーレスとともに働くチームの継続性も大切だと語っている。
「大事にしたことのひとつは、我々のチームが基本的に同じメンバーであるということだった」とジャービス。
「冬のオフの間、実質的にはメンバーがひとりいなくなっただけだ。そこにマーベリックが加わり、既にいるエキスパートチームと合流した。だからスムーズにチームが仕上がる」
「ライダーとの間で、あるいはエンジニアとメカニックの間で、学ばなくてはいけないことも少なくてすむ」
「彼には、完璧な働きをするチームに加わってもらうことができた」
「チーフのラモン・フォルカーダとビニャーレスのクルーやヤマハのエンジニアたちは、すぐに良いチームワークを発揮してくれたよ」
「初期の目的は達成した。新しい、若い力に加わってもらうのは、本当に、本当に素晴らしいことだ」