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【Q&A】F1電撃復帰のマッサに聞く:「涙で送り出したファンの反応が、心配ではないですか?」

2017年01月20日 06:21  AUTOSPORT web

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2016年F1第19戦メキシコGP フェリペ・マッサ
バルテリ・ボッタスのメルセデス移籍に伴い、フェリペ・マッサはF1引退を取りやめて2017年もウイリアムズで引き続き走ることを決めた。感動的な引退セレモニーの後、現役続行を決めた理由、今シーズンの目的を、マッサがチームのインタビューにおいて語った。 

──あなたは昨シーズンの終わりがF1から引退するのに適切な時期であると感じたと語っていましたが、何が変わったのですか?

フェリペ・マッサ(以下マッサ):レースと競争への情熱をまだ持っているので、どこかでレースをしようという気持ちは常にあった。僕はチームと一緒にこれまでの3年間を楽しんだので、ウイリアムズに強い愛情を持っている。だから、2017年に物事を推し進めていくのに必要な安定性と経験をチームに与える手助けをするために復帰するのが適切なことだと思ったんだ。

──F1に残るために他の機会をうかがうこともあり得たということですか?

マッサ:レース、競争、コース上での戦いに僕は情熱を持っている。今回復帰したのは、F1を最善の選択肢と見なしたからではなく、ウイリアムズでの役割が最善の選択肢だと思ったからだよ。他のチームのためだったら復帰していなかっただろうね。

──昨シーズンの終わりに非常に感動的な形でこのスポーツから去りました。復帰はあれほど熱烈な形で歓迎されないかもしれないという恐れはありますか?

マッサ:昨年のブラジルやアブダビで見た光景は、決して忘れられないものだよ。昨年に起こったあらゆることと、すべてのメッセージにとても感謝している。今シーズン、どんなことが起こっても、誇りを持ってF1から去るつもりだ。

──今でもF1でレースをしたいという気持ちを失っていませんか?

マッサ:2014年にウイリアムズに加入した時、その一員であることを心から喜べるチームでありファミリーを見つけたんだ。僕は確かに競争とコース上での戦いに対する強い熱意を失っていない。今年、何に取り掛かっていたとしても、できる限りの仕事をするために100%の努力をしていただろう。もしその情熱を持っていなければ、復帰に同意することはなかったと思う。

──あなたは、冬の間にいくつかのレースカテゴリーへの参戦が噂されていました。どのくらい話は進んでいたのですか?

マッサ:昨年引退を発表して以来、自分に与えられた選択肢を評価していたんだ。追求できるようなチャンスはたくさんあった。でもこうやってすでに決断を下したので、今はF1に気持ちを集中させている。

──かつてのチームメイトであるバルテリがメルセデスに移籍することについてどう感じていますか?

マッサ:現在のワールドチャンピオンチームに行くことはバルテリにとって大きなチャンスだ。彼は才能のあるレーサーであり、彼と一緒に3年間働けてよかったと思っている。彼がキャリアの新しい段階で成功を収めることができるように祈っている。

──お金がF1復帰における要因だったのですか?

マッサ:交渉に関する数字や詳細については話さないよ。僕に言えるのは、これが正しい決断であったということだけだ。今後もこのチームの一員でいられるのがうれしい。

──何が決定を下す手助けとなり、どのような要素を考慮に入れましたか?

マッサ:昨シーズンの終わり、ニコの予期せぬ引退によって生じた出来事が、事態に変化をもたらしたと思う。バルテリは素晴らしい機会を提供され、その結果、僕にとってチャンスが生まれたんだ。

 メディアが僕が復帰するかもしれないと報じ始めた時、僕の復帰を望むたくさんのファンからの反応に感動した。それは間違いなく決定の要因だったので、ファンからの支援に感謝したいと思う。でも結局は、電話を受けた時に拒否できないオファーだったということだね。ウイリアムズからの話だったんだから!

──1年間の契約ですか?

マッサ:今のところ2017年だけの契約だ。その先のことは考えていない。

──あなたの新しいチームメイトであるランス・ストロールについてはどう考えていますか?

マッサ:長いこと知っているランスと一緒に働くのを楽しみにしているよ。彼はこれまでに参加してきた選手権でこの機会に値することを証明してきた。新しい才能をF1に迎えるというのは素晴らしいことさ。

 ランスは若いかもしれないが、ウイリアムズには若手ドライバーをデビューさせてきた歴史がある。彼はこの先に学ばなければならないことがたっぷりあることを知っているはずだ。モータースポーツはチームスポーツだから、できる限りの方法で彼をサポートすることを楽しみにしている。

──2017年に向けてのあなたの考えと希望を聞かせてください。

マッサ:レギュレーションが変更されることでエキサイティングな年になるだろうし、来るシーズンに備えてチームと共にたくさんの時間を過ごすつもりだ。まだ実際に走っていないので予測をするのは時期尚早だけど、来月から始まるテストでFW40を走らせるのがとても楽しみだよ。

──ウイリアムズは今年、F1参戦40周年を迎えます。それを共に経験できるのは楽しみでしょうね。

マッサ:とても楽しみにしているよ。ウイリアムズはこの競技において素晴らしい歴史を持っており、この節目に到達することは偉業といえる。今年チームがさらなるお祝いのプランを用意していることを知っているので、そこに参加できるのが楽しみだ。