レッドブルF1のテクニカルチーフであるエイドリアン・ニューウェイは、ルノーから伝えられた2017年仕様のパワーユニットのデータを見て、パフォーマンスに希望を持ったと語った。
2015年シーズンに苦戦を強いられたルノーだが、2016年は進化を遂げた。レッドブルのオーナーであるディートリッヒ・マテシッツはその進歩を讃え、今季はレッドブルが王者メルセデスにとってさらなる脅威になれるかもしれないと述べた。
「ルノーは冬の間、懸命に働いた」
「(今季仕様のパワーユニットの)データを知っている。前進できているね」
「(シャシー側に関しては)ライバルが何をしているかは分からないが」
2015年にパワーユニットの開発競争でメルセデスとフェラーリに取り残されたルノーはその方向性を失ったかのように思われたため、ニューウェイは昨年のパワーユニットの改善に満足したと語った。
「ルノーは現時点で確実によい方向へ向かっている」
「2年前は冬の間になんの進展もない状態だった。ハイブリッドを採用した初めの年と比較すると、むしろ状況は少し後退してしまったんだ」
「ただメルセデスとフェラーリには劣るが、2016年のルノーはシーズンを通して素晴らしい進化を遂げ、差は広がるよりむしろ縮まってきている」
2017年に行われる大幅なレギュレーション変更は空力に集中しているものの、ニューウェイはパワーユニットも重要な役割を担っていくと強調した。
「(レギュレーション変更は)パワーがより重要になることを意味する。グリップが増大するため、ラップあたりの全開率が上がるからだ」
「そのためパワーの制限が少なくなるのとは対照的に、実際にグリップする時間は制限される」
「マシンの差がさらに広がるかもしれないし、パフォーマンスが落ち着く前に今よりもオープンなレース展開になるかもしれない」
他のプロジェクトに参与しつつF1プログラムに今後も関わるニューウェイは、レギュレーションの大改革は新たなチャンスをもたらすと語った。
「レギュレーションの変更を楽しんでいるよ。変更の意図をライバルよりもよく理解することが必要だからね」
「多分そこには新たなチャンスがあるだろうし、ルールの中には書かれている内容と意図している内容が一致していないこともあるだろう。時には抜け道を見つけられることもある」