メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、バルテリ・ボッタスと結んだ契約が1年のみである理由について、複数のトップドライバーたちとの契約が可能になる2018年に向けてすべての選択肢を残しておきたいためであると語った。
2017年末のドライバー市場には大きな変動があると考えられている。チャンピオン経験者のセバスチャン・ベッテルやフェルナンド・アロンソを含む、多くのドライバーの契約が切れる時期なのだ。
メルセデスからの公式発表はないものの、ボッタスの契約期間は1年間で、パフォーマンスがよければ契約が延長されるオプションがついているものとみられる。
今週水曜、著名なフィンランド人F1コメンテーターであるオスカリ・サーリによるFormulacastポッドキャストで、メルセデスはボッタスに長期的な信頼を置いているとウォルフは強調した。
ただ、2018年に向けてすべての選択肢を検討できる状況にチームを置いておきたいとウォルフは考えている。ボッタスも、ニコ・ロズベルグの後任としてウイリアムズから移籍する際に、その条件を受け入れたということだ。
「もしチームと長期的にやっていくのに実力が不十分だと思っていたら、バルテリを選びはしない」とボッタスの1年契約について尋ねられたウォルフは答えた。
「しかし実際のところ、現時点でドライバー市場はとても活発に動いている」
「来年の選択肢をオープンにしておけば、若手に加え、セバスチャン、フェルナンド、そしてバルテリなど、多くのドライバーが出てくる。それを理解することが重要であり、バルテリは理解してくれた」
「それと同時に、我々と長期的に仕事ができるドライバーだという大きな信頼と確信を彼に対して持っている。だが、この先のシーズンがどう動くかも見ていく必要があるんだ」
■ウイリアムズへの金銭的な支援
Gazzetta dello Sportでの別のインタビューで、ウォルフは、ボッタスの放出とフェリペ・マッサの復帰を実現するため、ウイリアムズに対して金銭的な支援を行ったことも認めた。
「要求だけして何の見返りも与えないなどということはもちろんできない」と彼は語った。
「(副代表の)クレア・ウイリアムズは、父親のフランク同様に非常に有能なビジネスパーソンだ」
「だが我々はビジネスの話だけをしたわけではない」
「たとえば、ウイリアムズは経験豊富なドライバーを必要としていて、マッサを復帰させることが必要不可欠だった」
「だから今では全員が満足している。そして当然我々はフェリペの復帰に対して財政面で貢献したよ」