昨シーズン、BMW陣営に所属し、DTMドイツツーリングカー選手権に参戦していたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、現在参戦しているフォーミュラEに加えて、WEC世界耐久選手権のLMP2クラスへの参戦希望を明かした。また、スーパーフォーミュラに参戦する可能性もあるようだ。
ポルトガル出身のダ・コスタは、BMWが提携するMSアムリン・アンドレッティ・チームでフォーミュラEに参戦しており、2レースを終えた2016/17シーズンはポイントランキングで7位につけている。
BMWは2018年にWECのLM-GTEプロに参戦することが決定しており、ダ・コスタはWEC参戦の準備を進めるBMWチームMTEKで、マルティン・トムチェク、アレクサンダー・シムスとともにテストを行う予定だ。
ダ・コスタは、BMWとともにWECを戦うことを望んでおり、自身が今シーズンLMP2で走ることで、“その時”に備えたいと話した。
「いま、WECに向けたマシンを開発しているところだ。僕が戦いたい場所はWECだし、2018年に実際にレースができることを望んでいるよ」と彼は語った。
「WECでの経験を積むために、LMP2で何戦かレースに参戦するつもりだよ。僕はまだ若いし、LMP2は素晴らしい舞台だ。来年、BMWとともにWECを戦いたいと願っている」
「BMWと一緒にル・マンにチャレンジできたなら、それはとても素敵なことだよ」
現在のダ・コスタにとっては、フォーミュラEがメインのプログラムだが、2016年のF3マカオGPで二度目の優勝を飾ったことにより、“異なるフォーミュラ”へのシリーズ参戦の道も開けたようだ。
彼は、今シーズンのスーパーフォーミュラ参戦が噂されている。このカテゴリーでは今シーズン、マクラーレン・ホンダでF1フル参戦デビューを飾るストフェル・バンドーンが参戦していたほか、昨年のGP2チャンピオン、ピエール・ガスリーの参戦もささやかれている。
ダ・コスタは、自身がスーパーフォーミュラへの関心をアピールしたことにより複数のチームから誘いを受けたと明かし、関心を寄せている理由は「F1参戦を睨んでいるからではない」と述べた。
「あるとき(レッドブルの)ヘルムート・マルコが僕にこう言ったんだ。『君はレーシングドライバーだ。良いマシンがあったら、それに飛び乗るのさ』とね」
「くわえて、マカオでの決勝前にあるチームのボスが接触してきて、僕にスーパーフォーミュラ参戦への興味はあるか? と聞いてきた。もちろん僕はもう一度多くのビッグネームを相手に、パワフルなマシンを走らせることへの興味をもっている」と明かした。
「いつだって競争力の高いマシンで激しい走りをする覚悟はできている。ほかにもふたつのチームが僕の思いに気づいてアプローチしてきたけど、そちらの可能性は低いと思っている」
「なりゆきを見ていく必要はあるけど、ぜひスーパーフォーミュラでレースをしてみたいね!」