トップへ

STCC:TCR規定採用の新シーズンに向け、セアトやアウディのデリバリー開始

2017年01月18日 12:01  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

今季からSTCCに参入するブリンク・モータースポーツのアウディRS3LMS
昨年まで独自規定を採用してきたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権が、2017年シーズンからTCR規定を採用するにあたって、各陣営が続々と新体制を構築。それに伴い、新型TCRマシンのデリバリーも開始されている。

 例年シリーズの1戦が開催されるクヌットストープ近郊に居を構え、ラリークロス・ノルディックを中心に活動してたブリンク・モータースポーツは、新たにSTCCへの参入を発表。昨年末に発表された新型アウディRS3 LMSを2台投入すると明らかにした。

 チーム代表を務め、自身もドライバーとしてキャリアを重ねてきたテッド・ブリンクは、今回の新規参戦にあたり「TCR規定とSTCCのコンセプトを信じている」と語った。

「我々のチームを新しいレベルに引き上げる素晴らしいチャレンジになる。STCCを戦うビッグチームに挑戦する準備はできているし、冬の間はこの目標を実現するため努力を重ねてきた。2017年にSTCCの一部となり、シリーズの拡張を担うことを楽しみにしている」

 同チームのエースドライバーに起用されたのは、代表の息子であり過去3年はラリークロスで成功を収めてきた27歳のトビアス・ブリンク。2015年のラリークロス・ライトのタイトル獲得経験と、2007年のボルボS60チャレンジ王者のノウハウを活用したい、とコメントした。

「STCCへのデビューは、僕のキャリアにとって感動的な役割を果たすだろう。ここ4年間はサーキットレースに参戦していないけど、2007年には前輪駆動のマシンでタイトルを獲った」

「謙虚にならなければいけないけど、でもこの経験が役に立つことを祈っている」

 セカンドドライバーとなる31歳のミカエル・オーソンは、2009年にSTCCで戦った後、自らのチームを設立し活動を続け、ここ数年はドイツのターゲット・コンペティションとのジョイントでニュルブルクリンク24時間などを主戦場としてきた。

「近年はふたたび母国でのレースに復帰したいという強い衝動に駆られていた。ブリンク・モータースポーツとのコラボレーションは、自分が待ち望んでいた流れだ。テッドとトビアスとともに戦い、表彰台に向けてできることをすべて行うつもりだ」と、オーソン。

 現時点で、開幕戦のグリッドに並ぶマシンは10台前後と見込まれているが、シリーズのCEOを務めるヨナス・リンデンは「今後、参加台数の増加が見込める」とし、他にもいくつかのチームが計画を持っていることを示唆。

 長年、シリーズを牽引してきたボルボ・ポールスター・シアン・レーシングの名は正式に挙がっていないものの、ボルボによるTCRマシン開発の噂は聞こえており、2017年シーズン開幕に間に合うかどうかが注目される。
<2017 STCC 暫定エントリーリスト>(2016年末時点)
チームマシンドライバーSEATディーラーチーム・PWRレーシングセアト・レオンTCRピーター・ウォーレンバーグ/TBA/TBA/TBAエクスペリアン・レーシングチームフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRアルビン・ワルネロLMSレーシングアウディRS3 LMSTBAレント・ア・レック・レーシングホンダ・シビック・タイプR TCRマーカス・アネルビブリンク・モータースポーツアウディRS3 LMSトビアス・ブリンク/ミカエル・オーソン