メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、バルテリ・ボッタスとの契約は短期であると示唆した。2018年には他の選択肢も考慮し、改めてドライバー選択を行うことになりそうだ。
突然の引退を表明したニコ・ロズベルグの後任を探し、検討と交渉に数週間を費やした後、メルセデスF1チームは2017年にボッタスが加入し、ルイス・ハミルトンのチームメイトを務めることを16日に発表した。
契約期間は公式には明かされていないが、Sky Sportsは、1年とその後のオプションという内容であることをウォルフが示唆したと伝えた。
ボッタスとの契約の期間について聞かれたウォルフは「いくつか選択肢がある」と語った。
「パスカル(・ウェーレイン)とエステバン(・オコン)という素晴らしいジュニアドライバーがおり、彼らはランクを上げつつある。しかし我々が走らせるためには、彼らにはもう少し時間が必要だ。だから選択肢をオープンにしておくことが重要だった。バルテリはそれを十分承知している。彼に必要なのは、速さを見せ、優れたパフォーマンスを発揮することだ。そうすれば将来が開ける可能性がある」
今年、ウェーレインはザウバーで、オコンはフォース・インディアでそれぞれ走ることが決定している。
ボッタスが今年メルセデスを満足させるだけのパフォーマンスを見せることができなければ、チームは2018年にはより多くの選択肢からドライバーを選ぶことが可能になる。今年末で現チームとの契約が切れるドライバーの中には、フェラーリのセバスチャン・ベッテルやマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソといった大物がいる。
メルセデスとの長期的な契約を勝ち取るためには、ボッタスは3度タイトルを獲得した経験を持つハミルトンを相手に力を見せつける必要がある。ウォルフはハミルトンは「現役最強でほぼ無敵」であると断言しているが、ボッタスへの期待を示している。
「バルテリにはすべての要素が揃っている。彼はこれまで、タイトル争いをする力を持ったマシンに乗ったことがない。だからこれまでとは異なる段階に進むことになる。そんな時、ドライバーによって正しい方向に進歩する者もいれば、そうでない者もいる。だがバルテリには間違いなく挑戦する力がある」
長くボッタスのマネジメントに関与してきたウォルフだが、公平を期すためにその役割から離れたと、Sky Sportsに対して認めた。