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台風、WEC、DTM……バッティングを避けたいフォーミュラE、2017/18シーズンは12月に開幕か?

2017年01月17日 21:51  AUTOSPORT web

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フォーミュラEは、2017/18シーズンの開幕戦を12月に行うことを検討しており、その開催地は香港であることが濃厚とのことだ。

 昨年の10月9日に香港で開幕したフォーミュラE2016/17シーズンは、第2戦のマラケシュのあと、レーシングシミュレーターを使いプロドライバーとゲーマーが対決する特別戦『ベガスeレース』を設定したが、通常のラウンドでいえば、11月に開催された第2戦と、2月に開催される第3戦ブエノスアイレスとの間に約3カ月のインターバルが存在し、シリーズはこのインターバルを埋めるレースを設定できなかった。

 シリーズのCEOを務めるアレハンドロ・アガグは、来シーズンの開幕時期をもう少し遅く設定するという意向を明かした。

「来シーズン、10月に香港でレースを開催することは無いだろう」と語る。10月の香港は台風シーズンのため、それを避けることも開幕時期をずらすひとつの理由だという。

「香港で開幕することが望ましい。現在、開催時期を11月の下旬、あるいは12月の第1週に設定することを検討中だ。そして、1月と2月は、今シーズンよりも多くのレースを開催することになるだろう。F1など他のカテゴリーは、11月にはシーズンが終了するため、12月は問題なくレースのスケジュールを設定できるはずだ」と述べた。

 3カ月のインターバルのほか、今シーズンは世界耐久選手権(WEC)のスケジュールと2レースがバッティングしている。メキシコで行われる第4戦はWECの公式テストと日程が重なっており、初開催となるニューヨークラウンドは、WEC第4戦のニュルブルクリンクとバッティングしている。

 加えて、第6戦のパリと第8戦のブリュッセルはドイツツーリングカー選手権(DTM)の日程とも重なっている。他のカテゴリーとのバッティングを避けるべく動いていると語るアガグは「WECとのバッティングを避けようと行動したが、WEC側がスケジュールを変更してきた」と明かした。

 また、アガグは来シーズンにブラジルでレースを開催する可能性を示唆。フォーミュラEはブラジルでの開催に魅力を感じており、現地メディアのインタビューで“優先度の高い”開催地候補であると述べた。

「現在、候補となっている多くの都市と、レース開催に関して協議中だ。来シーズン、あるいは第5シーズンのカレンダーにブラジルが加わる可能性は高い」とアガグは語る。

 フォーミュラEのトップドライバーであるルーカス・ディ・グラッシも母国ブラジルでの開催へ向け積極的に活動しており、サンパウロのイビラプエラ公園であれば実現可能だと関係者に提言している。

「開催を実現させるために行動しているところだ。見通しは明るいよ。母国でのレース開催が実現すれば、ファンだけでなく僕自身にとっても素晴らしいことだね」とディ・グラッシは述べた。