トップへ

JUMP 岡本、キスマイ 横尾、A.B.C-Z 五関がキーマンに? 控えめポジションで味を出すメンバーたち

2017年01月17日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

Hey! Say! JUMP

 テレビドラマに映画、バラエティ番組、ラジオ、コンサートなど、順調に活躍の幅を広げていく若手ジャニーズグループたち。各グループ、個性豊かなメンバーがいるのだが、どうしても目立った活動が多いメンバーに注目が集まりがちである。しかし少し目線をずらしてみると、控えめだが味のあるメンバーの姿が見えてくる。今回は、決して目立つ存在ではないがグループのキーマンとなるメンバーに注目してみたいと思う。


(関連:Sexy Zone、A.B.C-Z、ジャニーズWEST……ジャニーズ次世代担う若手グループの魅力と役割


■Hey! Say! JUMP 岡本圭人


 Hey! Say! JUMPの中でも注目したいのは、「努力の人・岡本圭人」である。2006年にジャニーズ事務所に入所し、ジャニーズJr.の登竜門とも言える番組『ザ少年倶楽部』(NHK BSプレミアム)に数回出演すると、入所から1年経たないうちにデビューしたエリートメンバーである。しかし全てが順風満帆ではない。というのも、他のメンバーは経験も豊富、同じ歳のメンバーは人気Jr.だった山田涼介・中島裕翔・知念侑李という、否が応でも差を感じてしまう環境だったのだ。本人も当時を振り返り、「明らかに俺ひとりだけ劣るわけです。ほかのメンバーと比べて。そこで、自分でも気づくんです。みんなが俺のレベルに合わせてくれてるんだって」(『Myojo』2014年6月号)と語っていた。しかし岡本は、淡々と努力を続ける。その結果なのか、昨今のコンサートでは岡本をハブ的存在としてメンバーが盛り上がるシーンも少なくない。岡本がひたむきに努力し続けている姿が見えるからこそ、メンバーも彼を受け入れ、信頼関係を築いてきたのだろう。そんな努力の人・岡本は、今やグループの士気を高める存在になっているのかもしれない。


■Kis-My-Ft2 横尾渉


 バラエティ番組を中心に大活躍中のKis-My-Ft2のメンバーの中では、横尾渉に注目したいと思う。メンバー全員がそれぞれ役割を持っているが、横尾は「Kis-My-Ft2のパイプ役」と言えるだろう。2013年5月号の『Myojo』で、横尾はジャニーズJr.内の人気グループ「K.K.Kity」のメンバーだったこともあり、他のメンバーを見下していたと当時の気持ちを吐露。反響は賛否両論だったが、こうして包み隠さず気持ちを出せる横尾がいるからこそ、メンバーは気を使わず関係性を作れるようになったのではないだろうか。結果、今ではすっかり“仲良し”のイメージが付いている。例えば、2015年12月31日から2016年1月1日にかけて行なわれた『史上最多の大集合!ジャニーズ年越し生放送』(フジテレビ系)では、歌があまり得意ではないことで有名な横尾にHey! Say! JUMPの「Ultra Music Power」のソロ部分を歌わせて視聴者・観客をざわつかせたことがあった。これは、メンバー発案のアイデア。後にラジオ番組『キスマイRadio』(文化放送)内で、「(本番中)みんなウキウキしてた」と盛り上がりを見せていたほどである。横尾の人間らしい一面は、グループの結束力につながっているのだろう。


■A.B.C-Z 五関晃一


 職人気質のメンバーが集っている、“いぶし銀グループ”であるA.B.C-Z。その中でも一際渋いのは最年長の五関晃一だ。もちろん強いグループ愛を持っている五関だが、「メンバーのために働きかける」のではなく「自分に出来ることをコツコツやっていく」というスタンスである。例えば、メンバーの橋本良亮・戸塚祥太・河合郁人・塚田僚一が舞台や映画、バラエティなど個人活動をしている間、五関の出演作がない、という状態は珍しくない。しかしその間、ニューヨークにダンス留学に行く、ということもこれまで2度ほどあった。A.B.C-Zは一糸乱れぬダンスとアクロバットが売りのグループだ。五関が振付をすることも少なくない。つまり、五関のスキルアップがグループ全体の底上げにもつながっていくのだ。MCでの五関の様子を見ていても自分から前に出るタイプではなく、一歩引いたところからメンバー全員を俯瞰して見ている。そして話を振られた時に、的確なコメントをすることで場を盛り上げているのだ。点ではなく、全体視点で物事を見れる五関はA.B.C-Zの根幹を支えている存在と言っても過言ではないだろう。


 Hey! Say! JUMP 岡本も、Kis-My-Ft2 横尾も、A.B.C-Z 五関も、アプローチの仕方は違えど、ある種グループのオーガナイザーである。彼らがいるからこそ、グループの味が出ていると言ってもいいだろう。そんな控えめメンバーに注目してみると、グループをまた違った角度から見られるようになるのかもしれない。(高橋梓)