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AKB48 人気回復の起爆剤となるか? チーム8 小栗、倉野尾、坂口らへの期待

2017年01月16日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

AKB48『ハイテンション』Type E

 2017年はAKB48 チーム8が快進撃を展開する。現在のチーム8にはそう予感させる勢いと、それを裏付けるトピックがある。1月14日、15日の2日間で6公演に渡り開催されたイベント『新春!チーム8祭り』、そしてその公演内で発表されたチームエリア毎のCS放送・ラジオ番組のスタートと、地上波初冠番組『AKB チーム8のブンブン!エイト大放送』(日本テレビ系)の放送開始だ。


 2014年4月に結成されたチーム8は、47都道府県から代表1名ずつの47人で構成されている。全力のパフォーマンスは「初期のAKB48」を彷彿とさせ、それに呼応するかのように通称“エイター”と呼ばれるチーム8のファンの応援も熱狂的だ。AKB48とは一線を画す存在として独自の進化を遂げてきたチーム8に対し、AKB48グループ総監督を務める横山由依が『AKB48グループリクエストアワー セットリストベスト100 2016』の終演後に発言した「チーム8は“AKB48さん”のコンサートにおじゃまさせてもらってるっていつも言っているけど、チーム8が私たちに大きく影響を与えてくれている」という言葉は、AKB48におけるチーム8の立ち位置をよく示したものだ。


 『新春!チーム8祭り』の初日3公演は、『小栗有以の乱』『倉野尾成美の乱』『坂口渚沙の乱』と題し、メンバー3名がそれぞれ初となるソロコンサートを行うというものであった。「チーム8のみならず、AKB48の未来をも担う3人」として期待される彼女たち。小栗有以は、「2万年に一人の美少女」として話題になり、女子中高生ファッション誌『ラブベリー』の専属モデルにも決定。最新シングル『ハイテンション』の表題曲選抜メンバーにも選ばれ勢いの波に乗る小栗は、パフォーマンス中の表情の豊かさで多くのファンを魅了してきた。


 『AKB48 45thシングル 選抜総選挙』にて第34位に輝いた倉野尾成美は、チームを奮起させる努力家だ。『ネ申テレビ』(ファミリー劇場)の夏合宿企画ではセンターポジションに立候補し、何度もセンターを務めてきたメンバーを抑えセンターの座を勝ち取った。『AKBINGO!』(日本テレビ系)にて、MCの村本大輔が行った自身の推しのメンバーを1位にするという選定に対し、倉野尾が涙を流しながら「AKB48は顔じゃなくて努力」と訴えかけたことは彼女の勝気な精神性を表している。


 ソロコンサートのトリを飾る坂口渚沙は、その整ったルックスから結成当初より高い人気を誇る。チームBとの兼任、ユニット「虫かご」への抜擢など、期待を一身に背負いながら、選抜総選挙では倉野尾に次ぐ第70位に位置する。落ち着いた印象とは裏腹に、持ち前のアピール力から発揮される何事にも全力で向き合う姿勢が魅力の一つだ。


 ここまでチーム8に重きが置かれるのには一つに、姉妹グループの指原莉乃、山本彩の2強にあるAKB48グループの現状が大きく関わっている。先日当サイトの記事でコメントをしているが(参考:AKB48、山本彩と指原莉乃の2強に? 『夢の紅白選抜』結果からグループ内人気を読む)、“実人気”と呼ばれる『AKB48夢の紅白選抜』において、卒業済み・決定しているメンバーを除いたAKB48メンバーを見ていくと最高位である4位に渡辺麻友、8位に横山由依、9位に柏木由紀、12位に大家志津香となり、渡辺以降は票数も1万票を割る。そんな状況に一石を投じる形で開催された『新春!チーム8祭り』はグループにとって刺激を与えるものであり、さらに地上波冠番組の放送はライト層に向けた大きなアピールになるはずだ。2017年、チーム8はAKB48人気回復の起爆剤となり得るのか。結果として出るのは、夏の選抜総選挙において倉野尾、坂口以外に何名が議席を獲得出来るかにかかってくるだろう。(渡辺彰浩)