2017年のダカールラリーは12日、チレシト~サンフアン間751kmのデイ10が行われ、二輪部門のライダーと接触するアクシデントがありながらも、ステファン・ペテランセル(プジョー3008DKR)がステージ優勝。総合首位に返り咲いた。
ボリビアで発生した地滑りの影響で11日に予定されていたデイ9がキャンセルされたため、2日ぶりの競技再開となった17年のダカールラリー。この日は449kmのスペシャルステージ(SS)が設定された。
前日、2分近いリードを築いていた総合首位のセバスチャン・ローブ(プジョー3008DKR)は、思うようにペースを上げられず、第1チェックポイントまでにリードをすべて吐き出してしまい、ペテランセルに交わされてしまった。
勢いに乗るペテランセルがギャップを広げていくかと思われたが、ペテランセルは直後に二輪部門に参戦していたシモン・マルチック(KTM450ラリーレプリカ)と接触するアクシデントを起こしてしまう。
このアクシデントでマルチックは足を骨折する怪我を負ったため、ペテランセルは救護隊が到着するまで約10分間、事故現場で救護処置を行っている。
この影響で、ステージ首位にはふたたびローブが浮上。その後はペースを取り戻し、ペテランセルに7分差をつけてステージ優勝を手にしたかに思われた。
しかし、競技終了後、ペテランセルが救護活動に費やした時間が繰り上げられ、逆転でステージ優勝。また、総合でも2番手ローブに対し5分50秒のギャップをつけ首位に躍り出た。
総合3番手はプジョー勢のひとり、シリル・デプレ(プジョー3008DKR)が続き、総合4番手はコースロストがあったホアン・ナニ・ロマ(トヨタ・ハイラックス)となっている。
また前日、総合5番手だったミッコ・ヒルボネン(ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・ラリー)はトラック部門のマシンとクラッシュ。ラジエーターを破損してしまい、修復に3時間近く時間を擁したため、大きく順位を落としている。
市販車部門4連覇を目指すチームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)はクラスワン・ツー体制を維持。クリスチャン・ラヴィエル/ジャン-ピエール・ギャルサン組327号車が総合24番手、三浦昴/ローラン・リシトロイシター組332号車は総合26番手となっている。
トラック部門を戦う日野チーム・スガワラ勢は菅原照仁/杉浦博之組516号車は前日に続き総合8番手を堅持。菅原義正/高橋貢組535号車が総合27番手につけた。
二輪部門では、サム・サンダーランド(KTM450ラリーレプリカ)が総合首位をキープ。総合2番手にマティアス・ウォークナー(KTM450ラリーレプリカ)、総合3番手にジェラルド・ファレス・グエル(KTM450ラリーレプリカ)が続き、KTMがトップ3を独占している。
ホンダ勢はホアン・バレダ(ホンダCRF450ラリー)がチーム内最上位の総合5番手までポジションを上げた。
現地13日のデイ13はサンフアンからアルゼンチンのリオ・クアルトを目指す759kmが行われる。