"モテ"というのは不特定多数の異性に言い寄られることなので、いかに万人受けする容姿や雰囲気を持っているかが重要である。つまり、どれほど本人が強いこだわりを持っていようが、それが少数ウケしかしない類いのものであれば、"モテ"からは遠くなる。
そんなジレンマを抱える新成人女子が1月7日の「マツコ会議」(日本テレビ系)に登場した。超ド派手なカラフルファッションに身を包む"原宿系女子"である彼女は、自分のスタイルにポリシーを持っている。しかし、奇抜過ぎるファッションは男ウケが悪く、彼氏ができないことに悩んでいるという。(文:みゆくらけん)
「隣に男がいることだけが幸せではないのよ」
アドバイスを求められたマツコ・デラックスは開口一番「やりたいことをやるのと『モテたい』は両立できないのよ」と断言し、一般男性の本音を
「世の中の男の子はきゃりーぱみゅぱみゅがカワイイって言いながら、実際はおのののかみたいなのと付き合いたいのよ」
と説明した。
本当コレ真実。きゃりー風かおのののか風か、「彼女として付き合いたいのはどちら?」に軍配が上がるのは、もう完全に"おのののか風女子"。 そう、所詮オトコはコンサバ好み。きゃりー風が超絶タイプだという人も確実にいるが、絶対数が違うのだ。両方カワイイが、モテたいなら目指すべきはおのののか路線だということ。ファッションは雑誌CanCamあたりを参考にすれば良い。
しかし、今のスタイルが大好きでやめられない彼女は
「そっちには行きたくない。やっぱり憧れないんですよ」
と自分スタイルを貫く姿勢をみせた。するとマツコは「だったらもう諦めなさい」とモテたい欲を捨てるようアドバイスし、
「あのね、自分を貫くっていうのは愛だとか恋だとかと同じくらい自分を満たしてくれる要素。別にお隣に男がいることだけが幸せではないのよ」
とエールを送った。
「あえて非モテを選んだ女性」の代表格がヤマンバギャルか
マツコの説得力あるこの言葉には視聴者からも「すごい良いこと言う」「マツコが名言連発だわ!」「ヲタクとしては大変励まされました」などと反響続々だった。中には
「恋愛したい私は自分のやりたいことから逃げてるのかなー、とも思えてきた」
と自分を見つめ直す人も。
マツコのいうように、"自分のやりたいこと・好きなこと"と"モテ"の両立は大変難しい。どうしても好きなものが非モテなものであったなら、それはもう仕方ない。どっちつかずの中途半端になるぐらいなら、堂々と非モテ道を突き進んだ方が良いのではないだろうか。その結果、「そんなあなたが好き」という人に出会えたらそれが一番だ。
悩める新成人女子はマツコのアドバイスを受け、「(モテを)諦めました!」とスッキリしていたが、ポリシーの強い彼女の場合はそれで正解だと思う。「モテるため」とコンサバ女子を装い続けたら、そのうち自分を見失いかねない。
しかし、"自己実現"か"モテ"か―。コレ、永遠のテーマかもしれない。「モテたい」気持ちはそう簡単に捨てられないからこそ悩むのだ。
そういう意味では、1998年から2000年頃にかけて渋谷に降臨していたヤマンバギャルたちを心から尊敬する。あれは、日本史上、歴史に残る「あえて非モテを選んだ女性たち」だった。「男から好かれよう」なんて考えはハナからなく、むしろ「攻撃してやる」の勢い。
威圧感たっぷりの絶対笑かそうとしていますよね的なぶっ飛んだメイクは、社会(※男社会)に「ナメんじゃねーぞ!」と喧嘩を売っていた。私、「これはもはやフェミニズムでは?」とちょっと感動すらしてしまう。