飛行機への手荷物の持ち込みや荷物の預け入れのルールは非常に煩雑だ。昨年6月、発言小町に「飛行機搭乗。荷物検査で引っかかったもの【駄】」というトピックが立てられた。トピ主は、電池を入れた電動のシャボン玉機がひっかかったという。
「検査で引っかかるとは思わず引っかかったもの、何がありますか?」とのトピ主の呼びかけに対して、200を超えるコメントが寄せられた。
キムチはNG、餅が細菌兵器に間違われたという話も
コメントには、手荷物検査で引っかかった様々なものが書き込まれた。ホッカイロやデッサン用鉛筆まで様々なものが保安検査に引っかかったという。キムチやシャンプーがダメだったというのは恐らく液体に該当するからだろう。他に変わったものでは、ハムスターの餌、スケート靴、羊羹などが挙がっている。
同時多発テロ直後の厳戒態勢のなか、チタンフレーム眼鏡が引っ掛かり大変な目にあった人もいた。
「警戒にあたっていた軍人に一斉に取り囲まれ8人程から銃口を向けられ、両手を挙げて、身動き1つ許されない状態となりました。」
また亀の形をした掛け時計をスーツケースに入れていたという人は、「誰だ!!??亀をスーツケースに入れたのは?!!」と検査官に怒鳴られ恥ずかしい思いをしたという。「あのアジア人の女の人、亀、スーツケースに入れてるってよ!!」といわんばかりの周囲の視線が痛かったようだ。
ビニール製のスター・ウォーズのライトセーバーのおもちゃが刀剣類として没収されたという人も。せっかくのお土産を没収されてしまうのは本当に残念だ。
お餅が引っかかることもあるらしい。とあるヨーロッパの空港で餅が疑われたときには、「職員と研究員は近いゲートを封鎖し、ピンセットと挟みを使い恐る恐る少量切り、怪訝そうな顔で真剣に遠心分離機に掛けてい」たという。なんでも餅は細菌兵器と間違われることがあるらしい。
よど号ハイジャック事件では日本刀や拳銃まで機内に持ち込み
多くの人が手荷物検査で恥ずかしい思いをしたり、複雑な規則を面倒に思ったりしているようだが、当然のことながら手荷物検査は搭乗客への嫌がらせのために行われているわけではない。
成田国際空港セキュリティーガイドによれば、かつては搭乗客への保安検査や手荷物の保安検査を行っていなかったという。
そのせいで1970年によど号ハイジャック事件が発生。犯人グループが日本刀や拳銃まで機内に持ち込んでいたといい、セキュリティーという概念すらなかったようだ。
その後、搭乗客への保安検査や機内持ち込み手荷物の検査が始まった。しかし1980年代には、受託手荷物に爆発物を仕掛けるテロ事件が続発したため、今度は受託手荷物の全数検査を開始。2001年の同時多発テロ以降、検査が厳格化したことは記憶に新しい。
飛行機の保安検査は正直面倒くさい。しかしそれもセキュリティーのためだ。飛行機に乗る前に各航空機会社のガイドをきちんと読み込んで検査に引っかからないようにしたいところだ。