1月2日、旧友からの年賀状に驚愕した人のツイートが話題になっていた。
「『いま蕎麦打ちにはまっております』と書かれていて、ついに同世代にも罹患者が出たかと震えている。なぜ男達は歳を経ると蕎麦を打ち始めのだろう、運命か本能か、蕎麦 or die なのか。俺もいつの日か蕎麦打ち欲に飲み込まれる日が来るのだろうか」
と疑問を呈していた。何かの統計を取ったわけでもないだろうが、「ああ」と納得した人の多さによって、4日後の6日現在、1万以上リツイートされ9000件近く「いいね」がついている。(文:okei)
定年退職後に蕎麦打って送ってくる上司、「釣りに行きたがる」という合併症も
リプライやリツイートのコメントは経験談や男性の趣味を考察する声であふれ、トゥギャッターにもまとめられた。夫や上司、おじいちゃんに困惑する人たちの声が相次いでいる。
「夫は31歳で罹患しました。合併症として釣りに行きたがる、という症状も併発しております。もう40歳ですが、未だに良くなる兆しがありません…」
「これの最大の問題は友人知人や退職後なのに部下呼んだりしてクッソ不味いソバを食べることを強制されることでしょう。(経験談)」
「オトンの上司も定年退職して蕎麦打って送ってきたよ…もう本能だったのかな…」
中には、「これは、奥さんを大の蕎麦嫌いにする一番の早道」という声も。この人は「ジジの知り合いのそば打ち老人の奥様は皆、蕎麦大嫌いにおなりになっておるです…」と、まともな蕎麦に至るまで食べさせられた奥様たちの不幸を告発していた。
田舎で「脱サラ蕎麦屋」というのもありそうなパターン
蕎麦打ちにハマるのは大体40代後半以降のようだが、もし子どもがいる人なら手が離れて家族サービスなどほとんどしなくていい時期だろう。
定年退職後なら、やっと自分の時間ができた人がそれほどお金をかけずに一人でできる。しかも蕎麦を誰かに食べてもらえれば、趣味の結果を誰かと共有することができる。筆者は個人的にこんな考察に感じ入った。
「サラリーマンが長年、職人的な生き方にあこがれてきた結果が蕎麦打ちなんだろうな」
職人は上司や部下に気を使うこともなく自分の技術を磨くことだけを一途に追求して、うまくできれば喜ばれるという希望がそこにある。
ツイートには40~50代で脱サラして田舎で商売を始める兆しだ、という指摘もあった。蕎麦屋のほかによくあるパターンとしてはパン屋、ペンション経営、コーヒーに凝って喫茶店などなど。趣味が高じてリタイア後の仕事にしたいという夢が、心の片隅にあるのだろうか。
もちろんそんな野望などなくていい。楽しくやっているのなら蕎麦打ちだろうと燻製だろうと、アレルギーでない限り付き合ってあげたらいいと思う。限度はあるけど…。