昨年まではTCRアジア・シリーズとして数戦のイベントが組みこまれていた中国で、今季から『TCRチャイナ・シリーズ』が新設されることが明らかになった。
昨年12月中旬に中国・上海で行われたオートスポーツ産業エキスポで発表された新選手権は、2000年代初頭から独自規定で発展を遂げてきたCTCC中国ツーリングカー選手権のプロモーターが運営を担う形でスタートする。
TCR規定の選手権としては15番目となる中国シリーズは、国内で全5戦が予定されており、そのうち2戦はTCRアジア・シリーズと、もう1戦はTCRの最高峰であるインターナショナル・シリーズのイベントと併催されることとなる。
さらにシリーズ最終戦は、選手権外の招待イベントとして、マカオGPの舞台であるギア・サーキットでのレースも予定されている。
この新シリーズ創設に際し、TCRプロモーターを務めるマルチェロ・ロッティは、発表会の壇上で喜びのコメントを述べた。
「2017年から中国でも新シリーズがスタートできることは本当にうれしい。ここ2年間で、中国の仲間たちとともに追い求めてきたアイデアに、具体的な形を与えることができて感謝している」
「(CTCCという)成功したプロモーターが、ますます勢いを増すTCRファミリーに加わってくれる決断に対し、我々としても非常に誇りに思っている」
また、2013年から浙江省で建設が進められてきた新サーキットに関しても、TCRは3年契約でのインターナショナルシリーズでの開催を確定。上海から南に約190キロ離れた500万人の人口を持つ都市、紹興に位置し、最寄りの国際空港から車で約30分の距離という利便性を武器とする。
コースは22mのアップダウンを含む、全長3.2kmのFIAグレード2格式のレイアウトとなり、敷地には814mのFIA-CIK適合カートトラック、医療センターやホテル、レストラン、商業地区、会議施設などを持つ複合施設となる見込み。
「TCRインターナショナルシリーズを1年のブランク後に、ふたたび中国に戻すことができ興奮している。特に中国の最新のサーキットを訪れることになるわけで、レイアウトや設備、サービスの面で、シリーズでももっとも印象的なトラックになるだろう」とロッティ。
なお、同サーキットは、今季のブランパン・アジアでも使用される予定となっている。
<2017 TCR チャイナ・シリーズ>
開幕戦 5月7日 - オルドス国際サーキット
第2戦 8月6日 - 浙江国際サーキット(TCRアジア)
第3戦 8月27日 - 上海国際サーキット(TCRアジア)
第4戦 10月8日 - 浙江国際サーキット(TCRインターナショナル)
第5戦 12月31日 - 肇慶市広東国際サーキット
招待戦 11月19日 - マカオ(ノン・チャンピオンシップ)