イギリスのジネッタは1月4日、2018年のWEC世界耐久選手権に向けて、17年のLMP1レギュレーションに準拠したシャシーを製作し、マニュファクチャラーとして参入すると発表した。
ジネッタは1958年に創立された老舗スポーツカーメーカーで、2005年にローレンス・トムリンソンがチェアマンに就任。G40やG55等のGTカーをリリースしているほか、LMP3カー、そしてLMP2カーのG57を製作している。
そんなジネッタは、新しい2017年からのLMP1規定の制定にあわせ、LMP1用シャシーマニュファクチャラーとしての参入を発表した。新たなジネッタLMP1カーの開発に向けては、かつてレイナードを主宰したエイドリアン・レイナードを加えたほか、かつてプジョー905やプジョー908 HDi FAP、さらに近年ではLMP2カーのBR01を設計したパオロ・カトーネを空力チームに加えたという。
「私は総合のトップ争いに参加できるチャンスを与えてくれたACO(フランス西部自動車クラブ)に大いに感謝している」と語るのは、チェアマンのローレンス・トムリンソン。
「ジネッタのデザインチームの能力は、LMP3カーとG57によって証明されている。ここにエイドリアンとパオロを加えたことにより、ジネッタLMP1は素晴らしいパフォーマンスを発揮するだろう」
ジネッタはまた、ドライブトレーンについて、エンジンサプライヤーとしてメカクロームと、ギヤボックスのサプライヤーについてはXトラックと協議中であることを明かした。また、ジネッタLMP1を使用するチームとして、ジネッタLMP3を使用するPRTレーシング、ARCブラティスラバが18年に参戦を計画をしているという。
「何年もGTレースの世界で戦った後、ジネッタはLMP3の世界に加わるチャンスをくれた」と語るのは、ARCブラティスラバのオーナー兼ドライバーのミロ・コノプカ。
「この新しいシャシーで我々のモータースポーツのプラットフォームを拡大することができるし、ル・マン24時間という大いなる野心に挑戦するチャンスを得ることに、信じられないほど興奮している」
ジネッタLMP1は、2017年のル・マン24時間の後にテストが開始される予定だという。