2日開幕した2017年のダカールラリーに参戦しているセバスチャン・ローブ(プジョー3008DKR)は、デイ1でナッサー・アル-アティヤー(トヨタ・ハイラックスEVO)が総合首位に立ったことを受け、プジョーの大会連覇は“困難”な道のりになると語った。
39kmのスペシャルステージ(SS)が行われたデイ1では、アル-アティヤーがプジョー勢最上位の総合4番手につけるカルロス・サインツに対し、26秒ものギャップをつけている。
今年でダカール挑戦2回目となるローブは、デイ1にみせたトヨタの快走に驚きを覚えなかったとコメント。「彼ら(トヨタ・ハイラックス勢)とはまったく異なるマシンで戦っている。彼らのほうが速いのは仕方がないよ」と振り返る。
「トヨタ勢はよりパワーがあり、四輪駆動車で戦っている。僕たちのマシンは二輪駆動でパワーも多くはない。サスペンションの可動域も、こちらのほうが大きいしね」
「根本的に異なるマシンなんだ。デイ1のステージはトヨタにマッチしていたということだろう」
「ダカールは長い戦いだから、今後どうなるかは予想できない。つねにコンディションは変化していくし、ステージの構成や走行する標高も変わっていくるからね」
「ただ、トヨタがマシンの戦闘力を向上させ、手強くなったことは間違いない。ナッサー(・アル-アティヤー)も速く手強いドライバーだ。こういった要素を考えると、今のところ(大会連覇には)苦戦を強いられそうだ」
昨年、ローブは道幅が狭い“WRC”スタイルのステージで圧倒的とも言える速さを発揮。大会中盤まで総合首位を快走していたが、今年は、そのアドバンテージも減少するだろうと語る。
「去年、僕たちは圧倒的とも言える速さをもっていた。二輪駆動のマシンで戦っていたにもかかわらずだよ」
「しかし、今年はトヨタが去年よりも大幅にパフォーマンスを上げてきている。去年、僕が得意としていたWRCスタイルのステージでも、速さをみせてくるだろうね」
「ただ、先ほど述べたとおりラリーは始まったばかりだ。競技最終日に誰がトップにいるかはまったく想像できないよ」
また、ローブはトヨタ勢を捉えるには、信頼性なども重要になってくるかと問われ、「(今日のような)こういったステージが続くのであれば、重要になるだろう」とも応じている。