マーカス・エリクソンは2016年シーズン、経験を積み重ねたこと、自身の精神的アプローチを変えたことで、より強いドライバーへと成長できたと語った。
エリクソンは15年シーズン前半、所属していたザウバーで実力を見せようと自身にストレスをかけていたと明かし、それが無理なドライビングに繋がっていたと認めた。
しかし、16年はレースウイークへの取り組み方を変えたことで、精神的にも強くなったと感じたという。
16年、ザウバーから参戦したエリクソンとフェリペ・ナッセのうち、ポイントを獲得したのはナッセだけだったものの、予選ではエリクソンが12勝7敗、2台とも完走したレースでもエリクソンが9勝4敗とナッセを上回っている。
17年もザウバー残留が確定しているエリクソンは「今年は週末を通して、より上手く取り組むことができた」と、16年を振り返る。
「僕にとって、フリー走行は1番重要なセッションではなくなった。今年は予選に集中すると決め、それが功を奏したんだ」
「より速く走るために、具体的にどうするべきなのかを理解することができたよ」
「(自身のドライビングスタイルでは)コーナーへの進入時にリヤが安定している必要がある。そうすればコーナーの立ち上がりで自信を持ってアクセルを踏んでいけるんだ」
「これまでは自分に何が必要なのかを100パーセント理解できていなかった」
「小さな進歩に聞こえるかもしれないけど、こういった差が最後に大きな違いを生むことになる」
またエリクソンは、これまではフリー走行でミスをしたり、マシンの感触に苦労した際、そのイメージが予選や決勝にも悪影響を与えていたとも語っている。
「16年は精神的にも強くなったことが、もっとも大きい変化だと思う。たとえばフリー走行でマシンのセッティングやドライビングでミスがあっても、苛立ちを覚えることはなくなったよ」
「レースウイークで重要なのは土曜日の午後(に行われる予選)と日曜の午後(に行われる決勝)で、フリー走行はそこまで重要ではない」
「1カ所、セットアップが決まっていないところがあっても、考えすぎる必要はないんだよ」
「週末を通して(マシンを)作り上げていくことができて良かった。土曜日の午後にはマシンの準備は整っていて、僕もコクピットへ乗り込む用意が整っていた。あとは予選でマシンのポテンシャルを引き出すだけだったよ」