キャリコネニュースは12月20日、この10年間で若者の好きなテレビ番組が変化したという記事を掲載。アニメ人気がドラマを大きく上回ったという内容は大きな反響を得た。配信先のニコニコニュースではトピックスに取り上げられて、400件を超えるコメントがついた。
記事ではリサーチ・アンド・ディベロプメントが12月に発表した調査結果を紹介。2005年と2015年の若者のテレビ番組の好みを比較すると、「アニメ」の人気が大幅に上がった一方で、「現代ドラマ」「ドキュメンタリー」「音楽」など、他ジャンルの番組の人気は軒並み低下していた。
「他の番組の劣化が酷すぎるだけ」「最後にドラマを見たのは10年前」
ニコニコニュースに寄せられたコメントの中でも多かったのが、アニメ以外のテレビ番組がつまらない、という意見だ。「単純にドラマがつまらないからだろ」「うん、つーか単純にTV番組自体が面白くなくなっただけですよね…!」といった声があがる。
人気が大きく低下したドキュメンタリーに対しても、「成功体験か感動ポルノしか流れてないイメージある」といった厳しい意見が出ていた。「ドラマ最後にまともにリアタイで見たのって10年ぐらい前の気がする」という人もおり、アニメ以外のテレビ番組離れは深刻そうだ。
もちろんアニメを支持する声もある。
「まぁ実写よりアニメのほうがいいし」
「そもそもドラマのほとんどが原作漫画や小説じゃないか」
ほかには「見飽きたキャストで辟易」という指摘も。国内ドラマでは、キャスティングに芸能事務所の意向が強く反映される。結果として、同じような俳優ばかりが出演するため、面白みに欠けると感じている人もいるようだ。「演技が棒」と辛口の声もある。
「人気が出ても崩壊寸前な業界。なんとかしないと」
また、「ドラマの放送時間が1時間に対して、アニメは1話30分くらい。アニメの方が、『見てから明日の準備しよ』とか、調整しやすいからさ」というものもあった。仕事に追われて忙しい毎日を送っていれば、テレビを見ながらのんびりとくつろぐことが昔より減ったということだろう。
一方でアニメの人気が上がっているのにも関わらず、それを作っているアニメーターの待遇が依然として劣悪なことを心配する書き込みもある。
「こういった変化を期にアニメーターさんの待遇も改善されるといいのだけど・・・そこまで時代が変わるのはだいぶ先なのだろうなぁ…」
NPO法人「若年層のアニメ制作者を応援する会」が12月上旬に発表した、経験年数3年以内のアニメーターを対象にした生活実態調査では、半数以上の53%が実家から何かしらの経済的援助を受けていることが明らかとなった。これではクリエイターも仕事を続けることができない。
ニコニコではほかにも「人気が出ても崩壊寸前な業界。なんとかしないと」など、アニメーターの待遇改善を望む声が出ていた。