2017年のFIA世界耐久選手権(WEC)にポルシェから参戦するニック・タンディは、アウディ不在でも17年シーズンのLMP1-Hは激しい戦いになるだろうと語った。
16年は北米のスポーツカーチャンピオンシップ(IMSA)にポルシェから参戦したタンディは、来季からLMP1プログラムへ昇格。ニール・ジャニ、アンドレ・ロッテラーとともに1号車ポルシェ919ハイブリッドをドライブする。
17年のWECでは、アウディが活動を終了したため、LMP1-Hを争うのはポルシェとトヨタのみ。どちらも2台体制で挑むとみられているため、参戦台数6台から4台に減少するとされている。
タンディは、当初18年に予定されていたLMP1-H新規定導入が20年まで凍結されたことを挙げ、レギュレーションが“安定化”されたことで、各チームはマシンの微調整に時間を割けるようになり、結果的に競争がより激しくなると語った。
「LMP1-Hの台数が減ることでレース中のアクションは少なくなるだろう。特にル・マンではね。そう考えるとアウディの不在は影響が大きいかもしれない」とタンディ。
「しかし、僕の考えでは今まで以上に激しいバトルが起こる可能性がある」
「規則変更が先送りされたことで、チームは開発にリソースを割くのではなく、現行マシンの完成度を高めることに集中できるからね」
「16年は特定のコースでのみ、強さを発揮するマシンもいた。しかし、17年はそうした場面は少なくなるだろう」
「ポルシェとトヨタは、どんなコースでも速さを引き出せるよう、マシンとエンジンに磨きをかけてくると思う」
タンディが所属するポルシェは過去2シーズン、WECタイトルとル・マンでの勝利を手にしているが、17年はトヨタからの激しい追撃があると予想する。
「トヨタは非常に強力になって戻ってくるだろう」
「(16年シーズンの)ル・マンでの敗北で彼らは相当、苦しい思いをしたはずだ。だから、17年シーズンは文字通り全力で向かってくるだろう」