マクラーレン・ホンダF1チームのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、ベストなF1エンジンを搭載していれば、同チームは2016年シーズンに優勝することができただろうと述べた。
マクラーレンは2012年のブラジルGP以来、78戦におよび優勝から遠ざかっており、同チームにとって最長の無勝記録を打ち立てている。
マクラーレンが搭載するホンダのパワーユニットは、F1に復帰した2015年は他マニュファクチャラーと比べて性能がかなり劣っていたが、2年目の2016年シーズンを通して進歩を見せた。ブーリエはそれを認めているものの、まだパワーユニット、シャシーともに改善が必要だと考えている。
「もし今年我々がベストなエンジンを積んでいたら、何戦か勝っていただろう」とブーリエは語った。
「(コーナーリングスピードの)GPS記録を見れば分かる」
ブーリエは、マクラーレンが序列を上げていくには、エンジンとシャシーの改善を並行して行う必要があると語った。
「ホンダにはあらゆる面で改善の余地がある」とブーリエ。
「それ(パワーユニットの改善)によってシャシーの開発も進む。すべては関連しているんだ」
「パワーのデプロイメントが十分でない場合、マシンがドラッギーすぎてはならない。タイムを失ってしまう」
「常にバランスを取らなければならない。求めていることを成し遂げるために、ホンダと一丸になって仕事をしている」
ブーリエはホンダは進歩を遂げており、ライバルとの差を埋めつつあると確信しているが、完全に追いつくには時間がかかるであろうと認めた。
「ギャップは縮まっている」とブーリエは語った。「だがメルセデスの位置に到達するには、単に同じ方法を模倣するだけではだめだ」
「険しい道のりを進んでいかなければならない」
「3カ月や6カ月ではできない。数年はかかるだろう」
「ルノーも(パワーユニットの向上に)時間がかかったし、今でも彼らはF1のトップにいるわけではない」
「そして彼らが今のパワーユニットの開発を始めたのは6年前のことなのだ」