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奈良美智が新作「Miss Forest / 森の子」発表 青森県立美術館開館10周年記念

2016年12月22日 18:03  Fashionsnap.com

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Miss Forest / 森の子 Image by: Photo: (C) Yuki Morishima (D-CORD) Artwork: (C) Yoshitomo Nara
青森県立美術館開館10周年を記念し、芸術家の奈良美智による新作「Miss Forest / 森の子」の常設が決定した。設置場所は、奈良のデザインに基づき作られた美術館南側トレンチにある「八角堂」で、12月23日から一般公開される。

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 「Miss Forest / 森の子」は高さ約6メートルのブロンズ像で、美術館北西側にある奈良美智のもうひとつの立体作品「あおもり犬」と対をなすように設置。「あおもり犬」は近づいて大きな身体に包み込まれるような感覚や、離れてその周囲に人々が集う風景を楽しむことができる作品だが、「Miss Forest / 森の子」では宗教的建造物を思わせるような厳かな建物の中にもともといたかのように鎮座し、訪れる人に親密な対話を促すような作品に仕上げる。制作開始時期は東日本大震災以降で、震災の影響により創作に対する様々な思いを馳せながら完成にたどり着いたという。奈良は「八角堂の中の空間に辿り着いたなら、森の子の周りを歩いてみて、大地や空の波長を感じてほしい。うまく波長が合えば、森の子と交信できるかもしれない。そうしたら、森の子が何を考えているのか、なぜちょっとだけ笑ったようにしているのか、おしえてくれるだろう」とコメントしている。
 作品の設置に合わせて「八角堂」の内装を改修。これまで冬季は閉鎖されていたが、融雪路を整備し、降雪時も入場可能にする。
■青森県立美術館 公式サイト