約1カ月のサマーブレイクを経て、オーストリアGPからシーズン後半戦がスタート。オーストリアGPは1997年以来の開催で、舞台となるのはレッドブル・リンク(旧A1リンク)。
予選でポールポジションを獲得したのはアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)。2番手にバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ)、3番手にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が続いた。
ドゥカティはドイツGP終了後に行なわれたレッドブル・リンクでの事前テストでも好調だった。マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は予選前のフリー走行3回目で転倒し、左肩を脱臼。検査のため、近隣の病院に運ばれたものの、大きなダメージなく予選に出走したが、転倒の影響もあり、ポールポジション争いには加わることができずに5番手に終わった。
決勝でもドゥカティ勢がレースをリード。レース序盤こそロッシ、ホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ)がトップ争いに加わっていたが、中盤に差し掛かったあたりでイアンノーネとドビジオーゾのふたりがやや抜け出すと、チームメイト同士の激しいバトルを最終ラップまで展開する。
レース終盤をリードしたイアンノーネが逃げ切ってMotoGPクラス初優勝を達成。ドビジオーゾが僅差の2位に続き、ドゥカティがワンツーフィニッシュを達成。ドゥカティの優勝は2010年オーストラリアGPのケーシー・ストーナー以来となった。
3番手争いもロレンソとロッシのチームメイト同士の争いとなったが、ロレンソが3位でゴール。僅差の4位にロッシが続き、マルケスはロッシから大きく遅れて5位でゴールとなった。
チャンピオン争いはマルケスがランキングトップをキープ。ロレンソが33ポイント差のランキング2位、ロッシがロレンソから14ポイント差のランキング3位。