フェリペ・マッサが、ウイリアムズからの依頼を受けて、F1引退を撤回し、2017年も走ることに同意したという報道について、正式な事実は何もないとして、ノーコメントの姿勢をとっている。
ニコ・ロズベルグの突然の引退表明によって、メルセデスは2017年のルイス・ハミルトンのチームメイトに誰を起用するかを検討、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスに狙いを定めて、彼の引き抜きに関してチームとの交渉を始めた。
ウイリアムズは、ルーキーのランス・ストロールと契約していることもあり、チームメイトには経験あるドライバーを起用する必要があると明言しているが、ボッタスの離脱に備えてマッサとの交渉をスタート、20日には多数のメディアが、ボッタスのメルセデス移籍がまとまった場合には2017年に再び走るということにマッサが同意したと伝えた。正式な契約は結ばれていないものの、両者は大筋で合意したといわれており、マッサには600万ユーロ(約7億4000万円)のオファーがなされたとの説もある。
こういった最近の報道について、ブラジルメディアのGloboが休暇中のマッサに電話で取材したところ、マッサは何も決まってはいないと発言した。
「何も言うことはない。皆がうわさしているだけだ。今、(休暇で)平穏に過ごしているところだから、(この騒ぎに)加わりたくはない。今のところ、正式な事実は何もない」とマッサがコメントしたとGloboは伝えている。
ウイリアムズは、2017年のパワーユニット料金の減額とパスカル・ウェーレインを走らせる権利など、メルセデスが提示した最初の条件は拒否したものの、マッサを確保できるのであれば、より有利な条件でボッタスを手放す用意があるものとみられる。パワーユニット料金のさらなる大幅割り引きや、ウイリアムズに移籍するものと考えられている、メルセデスの現エグゼクティブディレクター(テクニカル)、パディ・ロウのガーデニング休暇の短縮などをウイリアムズは要求するのではないかと推測されている。