全18戦で争われるMotoGPシリーズもドイツGPが折り返し点。このレースが終わると、サマーブレイクとなる。ドイツGPの舞台となるザクセンリンクはシリーズ中、最も全長が短くテクニカルなコース。
雨の影響で路面温度も低く、難しいコンディションとなった初日を制したのはマーベリック・ビニャーレス(スズキ)。二日目のフリー走行3回目でマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)がトップに立ち、マルケスは予選でポールポジションを獲得。ザクセンリンクでは4年連続のポール獲得となる。2番手にエクトル・バルベラ(アビンティア・レーシング)、3番手にバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ)が続いた。
決勝は不安定な転倒となり、ウエット路面でスタート。序盤はロッシ、アンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)、ダニロ・ペトルッチ(プラマック)がリードするが、ペトルッチは転倒し、ドビジオーゾがトップに浮上する。
その後、路面が次第に乾き始めると、序盤にコースアウトしポジションを落としていたマルケスが真っ先にピットに入ってスリックタイヤを履いたマシンをチェンジ。トップ集団を4秒から7秒ほど速いペースで追いかけ始める。
これを見てトップ集団のドビジオーゾ、ロッシらも次々にピットに入ってマシンチェンジを行なうが、その間にマルケスはトップに浮上。最終的に2位以下に20秒の大差をつけて今季3勝目をマーク。ザクセンリンクではMotoGPクラス参戦後、負けなし。125cc、Moto2時代から数えて7連勝を記録した。
混乱のレースをうまく乗り切ったカル・クラッチロー(LCRホンダ)が今季初表彰台となる2位を獲得。ドビジオーゾが3位に入賞した。チャンピオン争いではマルケスがランキングトップで前半戦を終了。予選から苦戦を強いられたホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ)は決勝でも15位に終わり、ランキング2位はキープしたものの、マルケスとは48ポイント差に広がった。ロッシは8位でフィニッシュし、ロレンソに11ポイント差のランキング3位となった。