2017年のインディカー・シリーズで、チップ・ガナッシ・レーシング在籍2年目を迎えるマックス・チルトンは、シリーズ参戦2年目を迎えるにあたり同チームに留まり続けることが“もっとも大事なこと”だと語った。
F1の舞台から離れたあと、チルトンは活躍の場を北米に移し、14年はニッサンのLMP1プログラムに参画。それと並行して、インディライツへの挑戦も開始した。
そして、16年からはインディカーにステップアップ。スコット・ディクソンやトニー・カナーン、チャーリー・キンボールを擁する名門チップ・ガナッシからインディカーデビューを果たした。
デビューイヤーの成績はランキング19位と振るわなかったものの、チームは先日、引き続きチルトンを起用すると発表。チルトンは自身がみせた安定性の高さが契約延長の鍵だったと感じているという。
「チームに留まることが何よりも大事だったんだ」とチルトン。
「少なくとも同じチームエンジニアと組み続ける必要がある。成功を収めるには、シーズン中、もっとも密に行動をともにするエンジニアや、チームスタッフとの関係を深めていくことが必要不可欠なんだよ」
「お互いの仕事をしっかり把握できれば、最低限の会話で意思疎通ができて、よりレースに集中できるからね」
「ぼくは10年以上シングルシーターで戦っていて、過去の経験から、継続性の重要さを学んだんだ」
「だから、チップ・ガナッシに留まることが大事だったんだ。それにチームメイトは元チャンピオンや、複数回チャンピオンに輝いているメンバーだしね」
■2016年は「キャリアのなかで、もっとも重要だった1年」
また、チルトンはアメリカという新天地で徐々に速さを向上させることができたため、ベストリザルトが7位フィニッシュと苦しんだ16年シーズンを「モータースポーツキャリアのなかで、もっとも重要だった1年」と総括する。
「確かに、インディカーのスピードはF1と大きな差は無い。ただ、マシンの成り立ち方が根本的に異なる。まさにアメリカらしいレーシングマシンだった」
「僕が戦ったサーキットは、どれも初めての場所ばかり。ストリートコースは信じられないほどバンピーでタイトだったし、オーバルコースの速さと近さには驚かされたよ」
「チームメイトを見ていると、経験が何よりも武器になると痛感する。(スコット・)ディクソンや(トニー・)カナーンは、かれこれ10年以上シリーズを戦っていて、その経験がチームにも役立っている」
「17年は、もっとうまく戦えると確信しているから楽しみなんだ。僕の走りがチームの糧になってくれるとも思っているしね」
「16年は、シーズン終盤に向かうに連れ、パフォーマンスが大きく向上していった。この流れを維持したまま、来季に挑みたい」
なお、チップ・ガナッシは17年から使用するエンジンをシボレーからホンダにふたたびスイッチ。ホンダ陣営の一角を担うこととなる。