2016年限りで、WEC世界耐久選手権からの撤退を表明したアウディ。近年のWEC/ル・マン24時間の主役だったアウディに向けて、ライバルのポルシェから感謝と期待を込めたビデオメッセージが届けられた。
スポーツカーレース界にも大きな衝撃を与えた王者アウディの撤退。WEC最終戦バーレーンでは、長年切磋琢磨しあったトヨタはお互いのレーシングスーツの腕の部分を描き、ライバル関係に感謝するステッカーをTS050ハイブリッドに貼りレースに挑んだ。
一方、同じくライバルであったポルシェからは、この撤退に関するアクションは多くなかったが、2016年も終わろうかという12月16日、ポルシェからアウディに向け、動画でメッセージが発信された。
この動画は、2014年にポルシェがWECに復帰した直後、6月のル・マン前にアウディから公開された動画の“続編”だ。アウディはポルシェのル・マン復帰にあわせ、当時のアウディR18 e-トロン・クワトロがアウディ本拠地のインゴルシュタットを出発し、シュツットガルトのポルシェ本拠地前でスピンターンし、『Welcome Back(おかえり』と記して去る動画を配信した。
シュツットガルトに向かう途中、R18 e-トロン・クワトロは赤いトラクターと、ジョギングする女性を追い抜いていた。今回ポルシェが公開した動画は、アウディ撤退の報を聞いた赤いトラクター(14年とは違う車種)に乗った老人が驚き、トラクターをUターンさせる。老人がとった感謝と、期待への行動とは……!?
同じドイツのメーカーだからこそできる小粋な別れのメッセージ。この動画を見たアウディは、Twitter(@audisport)で「ありがとう@Porsche_Team! 3年間の偉大なる戦いだったね」と返信した。