12月13日に東京・国立新美術館で開催されたフェラーリ日本進出50周年記念式典において、フェラーリは、極少数限定シリーズのまったく新しいビスポーク・モデル『J50』を発表した。
このフェラーリ・イン・ジャパン50周年記念特別限定モデルとなる『Ferrari J50』は、1970年代から80年代に人気を博したフェラーリ・ロードカーを想起させるタルガボディ・スタイルの復活を強調する1台で、フェラーリのスペシャル・プロジェクト部門によって開発され、マラネロのフェラーリ・スタイリングセンター・チームによって設計、デザインされた。
フェラーリ伝統の精神、「フォーリ・セリエ」が今に蘇るわずか10台の限定モデルで、1台1台、顧客のリクエストに合わせてテーラー・メイドで仕上げられるという。
ベースとなったのはヒットモデルの『488 Spider』で、今年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに輝いた3.9リッターV8エンジンの出力690PSスペシャル・バージョンを搭載。
完全新設計のボディワークは、“ヘルメットバイザー”効果を生むウインドスクリーン上端から後方に向かって下降するサイドウィンドウのカットラインと、低く抑えられたノーズから大胆に立ち上がり、ドア後方のエアインテークへと溶け込む黒いスウェッジラインの2本のキャラクターラインの相互作用によって、ボディ側面のダイナミズムを強調。
また、ブラックの分割ラインは、GTO、F40、F50でも採用されている、おなじみのフェラーリ・スタイリング手法を再解釈したものだという。
さらに2基のラジエターは接近して搭載され、フロントバンパーのデザインも488から変更されている。ウインドスクリーン上部のフレームは低くなり、空力効果を改善。リヤスポイラーへの気流増加に貢献するデザインが採用されている。
カーボンファイバー製のタルガトップは、シート後方に収納可能な二分割式を採用。性能を追求しつつも、スパイダーとしての機能性にも配慮がなされている。
東京での発表会で展示されたJ50は、スペシャル仕様の3レイヤー・レッド塗装のボディに、インテリアはブラックをべースにレッドを配したファインレザーおよびアルカンターラ仕上げが施された1台となっていた。