フェリペ・ナッセは、17年シーズンもF1参戦することができるなら、一番改善したい部分は予選におけるペースであると述べた。
ナッセはブラジルGPで9位に入賞し、ザウバーの16年シーズン唯一となるポイントを獲得。この結果により、チームはコンストラクターズ選手権でマノーを上回り、約1,350万ドル(約15億5.400万円)の分配金を手にすることとなった。
ところが、先月ナッセは自身のメインスポンサーであるブラジル銀行の支援を失うという打撃を受けた。ナッセはザウバーとの交渉を継続してはいるが、チームの候補者リストのフロントロウにはパスカル・ウェーレインとリオ・ハリアントが名を連ねている。
しかし、ニコ・ロズベルグの衝撃的な引退により、F1に残るためのもう1つの可能性が生まれた。メルセデスがウイリアムズからバルテリ・ボッタスを引き抜くことができれば、ウイリアムズの空席争いにナッセが名を連ねることができる可能性があるからだ。彼は2014年ウイリアムズでリザーブドライバーを務めていた。
ナッセは、ザウバーにおける2年間のF1でのパフォーマンスは、17年以降のシート確保に値するものであると信じている。
「予選は僕が今でも改善を続けたいと思う部分だ」とナッセは述べた。
特に重点的に取り組もうとしていることがあるのかとの問いに対し、彼はこう答えた。
「予選はトリッキーなんだ。たとえばタイヤウォーマーが問題になったときがあったよね。シンガポールGPの週末は比較的良い走りができていたのに、予選ではタイヤウォーマーにトラブルが発生したんだ」
「この問題は他のレースでもあったし、マシンのバランスがうまく取れないといった問題もあった」
「コースの温度変化やラバーダウンした路面にも対応している。それでも自分にはまだ改善できるところがあると思ってるよ」
満足のいく予選結果を出せない一方、ナッセは自身の決勝レースでの走りは強力だったと感じている。16年シーズンの中盤まで、ザウバーは資金不足による開発の遅れがあったにも関わらず、ほとんど開幕当初のパッケージでやり過ごしてみせたためだ。
「僕は入賞が難しいレースでも自分自身と戦い、それに打ち勝ったんだ」
「今年は、ポイントを獲得できそうだったオーストリアGPのようなチャンスはほとんどなかった気がするよ。オーストリアでは、セーフティカーが出るまではポイントを獲得できる位置でレースをしていたんだ」
「バクーでのヨーロッパGPは全員にとって新しいサーキットで、僕らはトップ10に迫ることができた。ウエットコンディションの中、良いペースで走れたシルバーストンみたいなレースもあったよ」
「もちろん、ブラジルGPは僕のF1キャリアにおいてベストレースの1つ。生涯最高のレースとは言わないまでもね。誰にとってもかなりタフなコンディションだったよ。まるで氷の上を走っているようだったんだ」