KTMのテストライダー、ミカ・カリオは、2017年にMotoGPクラスで初めてフルシーズンを戦うKTMでのワイルドカード参戦を望んでいる。
フィンランド出身のカリオは、2009にプラマック・レーシングでMotoGPクラスにデビュー。2010年までチームに所属し、32レース走った。その後Moto2クラスに戻り、2014年はポイントランキング2位で終えている。
KTMは、MotoGPプロジェクトのためにカリオと2015年10月にテストライダー契約を結んだ。カリオは2016年を通してマシン開発を主導し、シーズン最終戦となるバレンシアGPでRC16のレースデビューを飾る。カリオは予選で20位につけたものの、決勝では早い段階でリタイアとなった。
「この世界最高のMotoGPバイクに乗れて、本当に楽しかったよ」とカリオは2016年を振り返った。
「良い経験ができた。もともとこうした開発に携わるのが好きだったんだ。技術的なことに興味があるからね」
またカリオは、2017年はKTMのテストライダーとして残るだけではなく、再度ワイルドカードでのレース参戦を望んでいるという。
「2017年にチームはワイルドカード参戦をいくつか計画している。そこで再びレースを走れたらと思っている」
「今度は同じマシンに乗るブラッドリー(・スミス)とポル(・エスパルガロ)のふたりがいるから前回よりも楽だろう。彼らの走りを参考にできるからね」
「できれば、僕もマシンに乗り続けて、彼らと同じレベルにいられればと思う。そうすれば、僕自身もっと何かを成し遂げるチャンスがあると考えているんだ」
KTMに移籍するスミスとエスパルガロは、バレンシアGP後のオフィシャルテストでカリオが乗ったマシンを走らせた。その1週間後に行ったへレスでのプライベートテストは、エスパルガロがヤマハとの契約を残しているため、カリオが参加。スミスとふたりでテストを行っている。
ヤマハ・テック3からKTMへ移籍したスミスは、テストを通してKTMについて学んだ内容には力づけられたとしている。またカリオは、ふたりからのフィードバックがマシン開発を促進する力になっているという。
「ポルとブラッドリーからテストしたマシンのコメントを聞くのはうれしいことだよ」とカリオ。
「彼らはヤマハのマシンに何年か乗っているから、それを基準にした意見をくれる。だからその内容にはすごく興味があったんだ」
「改良すべきパーツに言及していたんだけど、その大部分は僕がチームに出した意見とかなり近かった」
「いくつかセットアップに関するものがあった。たとえばエンジンブレーキだ。僕とは少し異なるセットアップを望んでいたんだ。でもそれは、ライダーが何を望むかによることだけどね」
「ほとんどの領域で改良点はたくさんある。どれもあと一歩良くすれば良いということだ」
「でも、コメント全体からはポジティブな印象を受けたよ。それが何より重要なんだ。僕たちが年間を通して良い仕事をしてきたということだからね」