トロロッソのダニール・クビアトは2016年F1シーズンは「生き残り」をかけたシーズンのひとつとなったと語った。彼はシーズン途中でトップチームのレッドブルからジュニアチームのトロロッソへ格下げされたのだった。
クビアトはレッドブルでのシーズン最初の2015年、チームメイトのダニエル・リカルドよりも多くのポイントを獲得し、2016年シーズンの中国GPでは3位を獲得して表彰台に立った。
しかし、クビアトのホームレースであるロシアGP後に彼はトロロッソに戻され、レッドブルの後任に収まったマックス・フェルスタッペンは、続くスペインGPでF1史上最年少優勝を達成した。
2016年シーズンのクビアトは苦戦し、F1での将来に不安を感じていたと認めたが、トロロッソが2017年の大幅な規則改定に備えて同じドライバーを使いたい意向を示したため、最終的には新たに契約を締結している。
「このシーズンのことは、忘れたくてもずっと忘れないだろう」とクビアトは語った。
「生き残りをかけたシーズンだった。ドライバーにとってはいい気分ではない。とても長く感じた」
「僕はF1というスポーツが大好きだから、終わりが見えないように感じたということは、本当にタフなシーズンだったってことなんだ」
「でも自分自身について多くを学ことができたし、たくさんの素晴らしい人たちが僕のまわりにいてくれた。新しく入ったエンジニアたちも僕にとても良くしてくれて、素晴らしいサポートをしてくれた」
クビアトはトロロッソに戻った当初は混乱しており、それが影響して速さを取り戻すのに時間がかかったと語った。
クビアトがトロロッソに降格されたスペインGP以降の総獲得ポイントは4ポイント。チームメイトであるカルロス・サインツJr.が獲得している42ポイントに大きく差を付けられてしまった。
「パフォーマンスが大幅に低下して、それを切り抜けなければならなかった。僕は状況が変わったことで、何がどうなっているのかまったく把握できていなかった」とクビアト。
「僕にとっては、またマシンの重量に苦労する状況になったことも辛かった。とてもショックだったよ」
クビアトは孤立した気分だったが、まわりの人々のサポートで元気付けられたという。
「時がすべてを癒してくれるというけれど、無理矢理押しのけたくなるような出来事もあるよね」とクビアトは語った。
「すべてのことに腹を立てていたから、自分自身を落ち着かせねばならなかった」
「たったひとりで取り残された気分だったけれど、振り返ってみれば、多くの人が僕を支えてくれていた。とても感謝しているし、誰が僕の側にいてくれたかがわかってとても素晴らしい気分だ」
「2017年も僕は戦い続けるよ。僕はチャンスを掴んだのだから、毎日に感謝していかなければね」