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ベールを脱いだ超高級SUV。ロールス・ロイス、プロジェクト『カリナン』を公式アナウンス

2016年12月13日 14:31  AUTOSPORT web

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ロールス・ロイスが開発する新型SUV、プロジェクト「カリナン」
市場の人気過熱に合わせて、ジャガーが『F-PACE』、マセラティが『レヴァンテ』、そしてベントレーが『ベンテイガ』、と近年立て続けに発表される高級ブランドの新型SUVモデルだが、ここへきて自動車界最高峰ブランドのひとつ、ロールス・ロイスが開発中と噂されていた新型SUV、プロジェクト『カリナン』の進捗を公式にアナウンスした。

 ロールス・ロイス自身が「オールテレイン・ハイサイデッド・ビークル」と呼ぶ、この『カリナン』は、これまでファントムのシャシーを使用したテストカーが目撃されていたが、その体躯が堂々たるSUVモデルに相応しいサイズとデザインを備えていることも今回初めて確認された。

 この写真の試作車両第1号となるモデルは、すでに12月2日より公開試験を開始。クリスマス直後には北極圏入りし、寒冷地での耐久性とトラクションテストを実施したのち、2017年には中東に赴き、地球上でもっとも過酷とされる外気温の観測地で、砂漠での走破性と耐久性を確認するプログラムが予定される。

 この『カリナン』のシャシーは、『ベントレー・ベンテイガ』がグループのリソースを活用し、アウディQ7のプラットフォームから発展させているのに対し、まったく新規となるアルミニウム・アーキテクチャーを採用。2018年以降にデビューする次期型ファントムなどにも採用されていく次世代プラットフォームとなっている。

 そこに、こちらも新開発の4WD用パワートレーンと、全輪駆動用サスペンションシステム、まだ確定前ではあるものの、6.7リッターのV12を搭載。現行ファントムを超える650PS以上のパワーが見込まれている。


 また、カモフラージュされたボディからは判別しにくいが、ロールス・ロイスの代名詞とも言える観音開きの「コーチドア」や、ストレッチ版、4人乗りのエクスクルーシブ・モデルなど、ブランドを象徴するアイコン的仕掛けも用意されるはず。

 ロールス・ロイス・モーター・カーズ代表取締役社長のトルステン・ミュラー・エトヴェシュは、このモデルについて次のようにコメントしている。

「プロジェクト『カリナン』開発プログラムは、非常に喜ばしい瞬間を迎えました。新しい4輪駆動システムと新型『アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー』を初めて組み合わせることで、まさに本格的なロールス・ロイスを生み出す道が開かれました」

「これまでのロールス・ロイスと同じく、他のあらゆるラグジュアリー製品を見定める基準を書き換えることになるでしょう」

 同モデルの発表は年明け2017年初頭、発売は2018年が予定されている。