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whiteeeen、冬のラブソングに込めた等身大の表現「みんなで成長してきた集大成が詰まってる」

2016年12月12日 13:11  リアルサウンド

リアルサウンド

whiteeeen

 昨年3月にGReeeeNの妹分としてデビューしたwhiteeeenが、12月14日に1stフルアルバム『ゼロ恋』をリリースする。whiteeeenのメンバー4人は10代の女の子で、それぞれがピュアで透明感のある歌声の持ち主だ。この『ゼロ恋』では、4人の個性がさらに際立ち、四者四様の歌声と、それが折り重なった時の豊かなハーモニーを味わうことができる。


(関連:映画『青空エール』で「キセキ」歌うwhiteeeen、なぜ“歌声”だけで10代リスナーの心を掴んだか?


 これまで映画『ストロボ・エッジ』『青空エール』といったティーンムービーの主題歌を担当し、動画アプリ『SNOW』や動画チャンネル『MixChannel』などを使って、姿を見せずともいろいろな方法で10代を中心としたファンとつながってきた。『ゼロ恋』収録曲の「メロディー」「♡の魔法」では、新たにメンバーも作詞を手がけ、彼女たちの等身大の気持ちが歌われている。whiteeenは今後さらにリスナーと“近い”存在となっていくだろう。


 今回のインタビューでは、「♡の魔法」の歌詞の制作過程やレコーディングの様子、さらにこれからの目標について、4人に和気藹々と語ってもらった。(編集部)


・「最初の頃よりも、4人に一体感が出てきた」


——whiteeeenの皆さんはオーディションによって選ばれて、2015年にデビューを果たしたわけですが、オーディションに合格した時のことを覚えてますか?


meri:なんか信じられなくて頭がまっ白になりました。何も考えられないというか。


noa:4人で集まって顔を合わせた時にはちょっと緊張しました。


hima:目標っていうことを考えられないぐらい、その時は結構不安で。


kana:現実と夢の狭間がわからなかったです。合格って言われても実感が沸かなかった。でも楽しくなりそうだなと思ってました。


——具体的に実感が沸いたのはどのタイミングでした?


kana:『ストロボ・エッジ』っていう映画の主題歌を歌わせてもらったんですけど、その試写会で最後に自分達の曲が流れた時に、「あ! ほんまや」と思って。その時に実感しました。


——その主題歌をレコーディングしてる頃は、まだ実感が沸いてなかったんですか?


kana:はい。その時は一日体験みたいな気分でした(笑)。


——12月14日にリリースする1stフルアルバム『ゼロ恋』には、デビュー曲であるその主題歌も収録されていますが、このアルバムの制作が始まったのはいつ頃ですか?


kana:今年の10月から毎週みんなが東京に来て、週末はレコーディングをしてっていう感じでした。


——アルバムの方向性について、どんなふうに聞かれてましたか?


kana:アルバムが12月に出るので、前に出してた曲もクリスマスっぽい感じのバージョンにしていただいたり、クリスマス感が結構強めになるっていう感じでした。


——なるほど。すごく温かい感じがするアルバムに仕上がっているなあと思いました。収録曲の「♡の魔法」の歌詞はメンバーのみなさんで作詞に挑戦した曲だそうですね。


hima:そうなんです。そして最終的には、私が書いた歌詞を選んでいただきました。冬はイルミネーションが印象的じゃないですか。それを表すにはどうしたらいいんだろうなと最初は考えてたんですけど、「こういう恋がしたいな」っていう状況を妄想して、それを書いていきました。まずメロディをいただいて、それに言葉を当てはめていったんですけど、そのメロディが結構キラキラした感じだったので、その感じを入れられたらいいなと思って書きました。


——himaさんが書いた歌詞を読んだ時、3人はどう思いましたか?


noa・kana・meri:かわいい!


hima:ありがとうございます(笑)。


——メンバーが書いた歌詞となると思い入れも深かったんじゃないかと思いますが、実際に歌ってみてどうでしたか?


noa:頑張ろうと思いました。レコーディングの現場で「すごいかわいく歌って」って言われて。録り終わってから聴いたら、本当にそうなっていて、すごいなあと思いました。


kana:最後の方に、セリフっぽい歌詞があったので、そこはちょっと強調して。そのたびに、himaが書いた歌詞なんだな、かわいいなあと思いながら歌ってました。


meri:歌詞見た時にかわいくてキュンとして、歌いながらもキュンとして(笑)。


hima:私はすっごい恥ずかしかったです(笑)。でも、みんなが歌ってくれて一つの曲になるって、なんかすごい嬉しいけど恥ずかしかったですね。素敵な曲になったのでよかったです。


——レコーディングは全員揃ってやってるんですか?


noa:はい。基本的には4人で集合して、1人がレコーディングしているのを3人が他の部屋から見てます。


——他のメンバーを見ていて、成長したなあと思うところはありましたか?


kana:今日調子いいなあっていう時と、のど大丈夫かなあっていう時と。でも、いつもみんな楽しそうにしてましたね。


——最初の頃は他のメンバーのことを見てる余裕ありました?


kana:なかったです! 最初の頃はとにかく自分のことばかりで、「自分ちゃんとしないと!」っていう感じ、他のメンバーのことは見れてなかったですね。


——今は他のメンバーの様子を観察できるぐらい、余裕出てきたんですね。


meri:そうですね。毎回レコーディングのたびに、一人一人声が違うので、いいなあと思ってしまう。kanaの声は本当にかわいいんですよ。


kana:褒められた(笑)。


meri:noaは性格そのものがほんわかしてて、優しさに満ち溢れていて、それが声に出ているので聴いてて心地がよくて。himaは「ザ・女の子」みたいな。おしとやかな感じで、すごくいいです。


kana:meriは、meriにしか出せない歌声とかmeri節がありまして(笑)、なくてはならない存在です。


——himaさんはどうですか?


hima:毎回みんなうまくなってて、頑張って練習してるんだなっていうのがすごい伝わってきます。あと、最初の頃よりも一体感が出てきて、一つになってきた感じがします。


noa:私は、レコーディングしてる人が映ってるモニターがあって、そこに映ってる人を観察してるのが楽しいです(笑)。


kana:私、習得しました。3人の歌い方。


——習得?


kana:なんか、歌いながら手が動くんですよ。だんだん何かを積み重ねていくのがmeriさんです。


noa・meri・hima:アハハハハハ。


kana:noaは手を横に広げていくんです。そしてhimaは上がっていく(笑)。


——誰かkanaさんの歌い方を習得した人はいますか?(笑)


hima:kanaはテンションのアップダウンがすごい。


一同:(爆笑)


hima:すごい調子がいい時は「よっしゃー!」ってなってるのに、調子が悪い時は一点を見つめてる(笑)。


kana:(笑)。


——楽しそうだなあ(笑)。今回のレコーディングで苦労したところはありますか?


kana:レコーディングで一番難しかったなと思ったのが、「星の降る夜に」だったんですけど、音の高低差が幅広くて、私は声が高いので低い音が出なくて。低い声が出なくてブースでしゃがんで落ち込んでたら、誰にも見えてないと思ってたんですけど、どうやらモニターに映っていたみたいで、みんなに「kana大丈夫? 意識飛んでたで?」って言われて(笑)。でも頑張りました。


hima:今回は基本的にキーが高めで出しづらかったし、音程を取るのが難しかったです。「ゼロ恋」も高くて、ん?ってなりました。


・「来年は、もっと作詞にチャレンジしたいです」


——では、今回新たにチャレンジしたことはありますか?


meri:やっぱり歌詞を考えたことです。歌詞を考えるってどういうふうにしたらいいのかまったく分からなくて、「なんだこれ?」って。kanaとかも「もうヤバイ!」って言ってて(笑)。書いてる時は楽しいんですよ。でも朝、携帯で書いた歌詞を見てみたら、誤字がハンパなくて。「なんだこれ?」みたいな(笑)。それもなんかいい思い出です。


noa:今回めっちゃ高いハモりに挑戦したんですけど、私はいつも低い方なんで、頑張って声を出した時に、超カスッカスな声になっていてすごいビックリしました(笑)。歌っててこんなことになったことがないっていうぐらいにカスカスで、ひどい声になってました(笑)。


——では、一人ずつ好きな曲や押しポイントを教えてください。


kana:全曲推し曲なんですけど、やっぱり今回の1stアルバムのリード曲である「ゼロ恋」をピックアップします! 一番私が好きなところは、二番目のサビが終わってからだんだんクリスマスのクライマックスのように盛り上がってきて、<Yes!>という歌詞から始まるところが推しです(笑)。静かに歌い始めてから最後に向かってだんだんと上がっていくところがイルミネーションを見てるみたいで、キラキラしてすごく好きです。


noa:私は「星の降る夜に」をお勧めしたいです。最初は冬の寒い日の空気みたいに静かなんですけど、二番のサビのあたりから4人のハーモニーが重なって、層が何層にも広がる感じがするんです。そこから盛り上がっていくというか。最後の大サビも聴いてほしいかなと思います。クリスマスっぽくていいですよね。


hima:私は「ゼロ恋」はやっぱり聴いてほしいなと思います。サビの歌詞が一回聴くと頭から離れなくて、ずっと歌っちゃうようなすごいかわいい曲です。このアルバムのリード曲でもあるので、何回も聴いてほしいです。


meri:私はスペシャルトラックに入っている「愛唄」のクリスマスバージョンがめっちゃ好きで、何回も聴いちゃうんですよ。毎日聴いてるぐらい。デビュー曲として最初に歌ってから結構時間が経ったじゃないですか。それでも何回聴いても飽きなくて、聴いてくれる人もそう思ってくれたらいいなと思います。


kana「そういえば今、「ポケット」の歌詞で女子高生が踊ってるみたいなんです。『MixChannel』とか見てたら、「え?」ってなりました(笑)。歌詞に合わせて友達と二人で踊ってくれてるんですよ。


——へえ~! またアルバムが出ることでそれも広がってほしいですね。改めて完成したアルバムを聴いてみていかがですか?


noa:シャンシャンシャンとか、そういうキラキラした冬の雪のイメージがいっぱい曲になってて、クリスマスを感じられる、そんなアルバムです。


hima:とにかく冬に聴いてもらいたいですね。たくさん聴いてほしいです。


meri:デビュー曲からほぼ入っていて、思い出のある曲が全部詰まっているので、思い入れも深いです。


kana:一番初めに録った「愛唄」から最近録った歌まで、みんな成長してるなって実感するし、それは聴いてくれる人にも伝わるんじゃないかなって思います。whiteeeenの今までの集大成が詰まったアルバムです。


——アルバムのタイトルはリード曲と同じ『ゼロ恋』ですね。


noa:whiteeeenは恋の曲が多いじゃないですか。「ゼロ」はまだ恋に一歩踏み出せてない人で、「恋」は一歩踏み出そうとしてる人のことを指してるんです。恋してる人をプッシュしたいなっていう思いで、このタイトルになりました。


——曲タイトルでもあるけど、このアルバムの全体のテーマでもあると。


noa:そうです!


——もう今年もあとわずかです。whiteeeenの来年の目標を聞かせてください。


meri:作詞をもっといっぱいチャレンジしたいです。この一年の中でも歌詞を思いついたことがいっぱいあったんですけど、それを上手にメロディに乗せることがほんとに難しくてできなくて。来年は、それがちょっとずつできていけたらいいなと思います。


kana:仲良く楽しく風邪ひかない。前に進んでいきましょう! 仲良いのが一番じゃないですか。職場って人間関係が一番って言うじゃないですか。昨日、現代社会の授業で習ったんです(笑)。whiteeeenは人間関係がめっちゃいいんですよ。これからも仲良くやっていきたいです。いい環境を作りましょう。


hima:仲良く楽しく、学業も両立しながらできたらいいなと思います。


noa:とりあえずみんな無事で(笑)、健康でいられる一年だといいなと思います。(取材・文=大窪由香)