ドゥカティのワークスライダーとしてMotoGPで活躍するイタリア人のアンドレア・ドビジオーゾが、スペイン・バレンシアで開催されたランボルギーニのGTイベントで4輪デビューを果たした。
彼が参加したのは、ランボルギーニのワンメイク・イベントとなる『ブランパン・スーパートロフェオ』のヨーロッパ・シリーズ最終戦と、続いて週末に開催されたワールド・ファイナル。このワールド・ファイナルには同選手権から北米、アジア王者も集うワールドクラスなイベントとして、今回で4回目の開催となった。
12月1-4日のイベントを前に、11月下旬にウラカン・スーパートロフェオをドライブしたドビジオーゾは、以前にも現ドゥカティのテスター&アンバサダーを務めるケイシー・ストーナーとともにランボルギーニのトラック・アカデミーを訪問。そこでロードゴーイング版のウラカンをドライブし、イタリア・イモラの市街地近郊をテストした経験も持っている。
さらにドビジオーゾ自身も、かつてモンツァ・ラリーに参戦した経験があり、この2011年にボローニャ・モーターショーと並行して行われた『ボッテガ・メモリアル・ラリー』では、ノックアウト形式の決勝戦でペター・ソルベルグに敗れたものの、非凡なドライビングの才能を見せていた。
「ランボルギーニでこうした経験ができるのは本当にうれしいよ。しかも、彼らの選手権でも重要な1戦に参加させてもらえるんだからね」と、レース前に語ったドビジオーゾ。
「バレンシアでMotoGPシーズンを終えたばかりだけど、正直言って、このトラックで4輪を走らせる場合にどうしたらいいかなんて分からないよ。ただ、4日間も走ることができるし、とても楽しめるだろうと確信している。ヨーロッパだけでなく、アメリカ、アジアのトップランカーと戦えるのも最高だ」
今回のバレンシアは、ワールド・ファイナルの3大陸シリーズ第6戦となり、ドビジオーゾはヨーロッパ・シリーズ最終戦の2レースと、プロアマ・クラスのワールドファイナルに参戦。賞典外ながら、レース1では4位に入ると、続くレース2では総合6位となり見事クラス優勝を達成。
続くワールドファイナルでも、土曜は表彰台にあと一歩届かなかったものの、日曜の最終レースでは25台中9番手グリッドからのスタートで、豪雨のコンディションを物ともせず、2位表彰台を獲得する活躍を演じてみせた。
「最後のレースは雨が強く、狂った状況だったよ。視界が本当に悪く、状況の処理やマシンコントロールは容易じゃなかった。でもドライだった金曜は初めての経験にもかかわらず、ドライバー交代後にプロクラスのマシンに追いつくこともできた。オーバーテイクはいつも難しいけど、それでも本当に楽しい経験ができて満足だよ」