メルセデスのエグゼクティブディレクター(テクニカル)としてチームのスポーツ面、技術面を取り仕切るパディ・ロウがウイリアムズに移籍する見込みであるとBBCが伝えた。
ロウはF1キャリアの初期にウイリアムズに加入、数年を過ごした後に1993年にマクラーレンに移籍、2013年からはメルセデスに所属している。どのチームでもタイトル獲得に貢献し、現在のメルセデスは2014年からコンストラクターズ、ドライバーズ共に3連覇を果たした。
この数カ月、複数のチームがロウの獲得に動いたと報じられており、Crash.netはウイリアムズ、フェラーリ、ルノーの名前を挙げている。元雇用主のマクラーレンは、現在の体制に満足しているとしてロウの復帰を否定した。
BBCは11日、ロウはウイリアムズとの契約に近づいていると報じた。代わってメルセデスには、フェラーリの元テクニカルディレクターであるジェームズ・アリソンが加入する見込みだという。
BBCによれば、ウイリアムズは数カ月にわたってロウの説得を続けてきて、今は合意寸前の状況であるということだ。ただ、ロウはまだメルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフとの本格的な話し合いは行っていないという。
ウイリアムズのチーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズは引退に近づいており、チームは後任を探していると考えられていた。
一方、今年フェラーリを離脱したアリソンとメルセデスとの交渉は進んでおり、チームの技術面、デザイン面の責任者としてのポジションに就くことで合意したと関係者が認めたということだ。しかしフェラーリを離脱する際に定められた“ガーデニング休暇”が1年間あるため、2017年夏までは他チームに加入することはできないともいわれている。
アリソンはベネトンでキャリアをスタート、ラルース、フェラーリ、ルノー、ロータスなどで活躍してきた。今年フェラーリを離れた後、ウイリアムズやルノーからオファーがあったが、それについては断ったと報じられている。