星野一義監督 12月11日、富士スピードウェイで『NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2016』が開催され、グランドスタンド裏のステージで行われたスーパーGTトークショーにチーム・インパルの星野一義監督、MOLAの大駅俊臣監督、KONDO Racingの近藤真彦監督が登場。それぞれが2016年シーズンを振り返り、17年シーズンを見据えたトークが展開された。
冒頭、来年こそはチャンピオンを獲れるか問われた星野監督は「今年のことはしょうがない。毎年思っているけど、もうそろそろツキがきてもいいじゃないかと。ツキも味方にしながらチーム・インパルはインパルのレースをしようと思っています」と応じる。
「17年のマシンは、ダウンフォースが25パーセント少なくなり、操縦性とかそれなりに変わるでしょうがそれはレクサスもホンダもみんな同じ条件」
「シーズンオフにタイヤ開発をしたりして、最終的にはニッサンがナンバーワンになるのは間違いないと思います!」
続けて17年の優勝回数を尋ねられると「1勝でもすればチャンピオンを獲れる可能性は“大”だし、ポイントを一戦一戦失わないように……。いいや、それは星野っぽくないな、やっぱりギンギンに行きます! そいうことでチャンピオン頑張ります」と星野節を炸裂させた。
近藤監督は「ウチは今年勝つか負けるかのどっちかのレースしかやってないんですよ。だからポイントは満点か0点かのレースだったので2勝してもシリーズランキングは真ん中くらいだった」とコメント。
「落としたレースが0点だったという反省点を見直して、17年もできれば2勝したいと思う」
17年シーズンの課題については「レギュレーションが変わってしまい、マシンも変わってしまうので、タイヤメーカーともう一回いろいろと話し合う。(マレーシア・)セパンの(オフシーズン)テストが始まったら新しい規則と車両に合わせたタイヤをどう作っていこうか、というのが問題になると思ってます」と語った。
車両規則が新しくなることについて星野、近藤両監督は共通の認識があるようで、星野監督が「来年は荒れるよね、いろいろと」と言えば、近藤監督も「特に序盤は荒れますよね」と返答し、両者揃って先の読めないシーズンになると予想した。
大駅監督は、「(発言の)権利がない」と星野監督から厳しい一言をもらいながら「まずは今年のことは早く忘れよう、というところから始めようと思います」と苦笑しながらコメントする。
「クルマが変わるので本当に乗ってみないとわからない。タイヤがまずどういう状況になるのか……。今ここに3名居ますけど、それぞれタイヤブランドが違います。しっかりタイヤとマシンを合わせて、2勝できるようにすればチャンピオンを獲れると思います」
ブリヂストン、ヨコハマ、ミシュラン、それぞれの良し悪しについて聞かれると「また来年のクルマになったらどうなるかっていうことに関して、それぞれ思っていることがあると思いますけど、絶対に言えないです(笑)」と大駅監督。
星野監督は「クルマはニッサン! タイヤはブリヂストン! チューニングはインパル!!」と自社の宣伝を交えながら会場を盛りあげた。
その後、チームに所属するドライバーの評価を問われた大駅監督は、本山哲と千代勝正の活躍を非常に素晴らしかった、と高評価。「ただ、シリーズでは下(位)に沈んでしまったのは監督のせいです。うん、監督のせいです」と反省しきりだった。
この直後、星野監督が「内緒だけど、来年ドライバーがみんな入れ替わるから」と爆弾発言。隣りに座る近藤監督が思わず逃げ出すひと幕も。
近藤監督に追い打ちをかけるように「あんまり大きな声では言えないけど、ウチは(来年)佐々木大樹で行くから」と星野監督が暴露(?)すれば、負けじと近藤監督も「ウチは(F1を引退した)ニコ・ロズベルグを呼んでる」と応戦した。
その後も「中嶋一貴とアンドレ・ロッテラーを乗せましょう」とコメントした近藤監督に対し「それは星野一樹の間違いじゃない?」と星野/近藤の師弟コンビが会場を大いに沸かせた。