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Mスポーツ、2017年仕様フォード・フィエスタWRCを公開。95%を新設計

2016年12月10日 12:01  AUTOSPORT web

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Mスポーツが公開したフォード・フィエスタWRC
Mスポーツは12月9日、2017年のWRC世界ラリー選手権の規定に則ったフォード・フィエスタWRCをホームページ上で公開した。

 2017年の新たなWRC規定は、エンジン出力の向上やメカニカルグリップ、エアロダイナミクスの強化、車両の最低重量軽減などさまざまな変更が行われるが、Mスポーツは17年型フィエスタについて「グループB時代のイメージを呼び戻す、Mスポーツによる新しい強力な血統の創造」としており、大柄なフェンダーなど、外観からもその印象が見て取れる。

 Mスポーツでは、新フィエスタWRCの開発に向けてデザインをいちからスタート。空力はCFDを用いて開発した。車両の95%はゼロから設計され、より多くのパワーとメカニカルグリップを得ているという。

 エンジンは、380HP/450nmを発揮するフォード・エコブースト1.6リッター直噴エンジンを搭載。新たに設計された6速ハイドローリック・シフトが組み合わされる。また、アクティブセンターデフが強力なパフォーマンスを発揮する。また、ユニークな4ポッド・モノブロックキャリパーが強力なストッピングパワーを発生するほか、サスペンションも進化。安全性も大幅に高められているとしている。

「WRCの新時代にあたり、興奮はチームから作り上げるものだと思っている。我々は、特別なクルマとして新しいフォード・フィエスタWRCを作り上げた」と語るのはチーム代表のマルコム・ウイルソン。

「私は自らフィエスタWRCをドライブしてみたが、正直言ってこれまで作り出してきたマシンのなかで最も刺激的で印象的なものだ。来季はすべてのチームがイコールでスタートするが、我々は勝利に向けて挑戦できるマシンを開発できたと確信している」

「95%は新設計され、我々の開発チームが望むものは、ベストなマシンを作り上げるためであればなんでも与えてきた。出費は節約されなかったんだ。そして2017年、表彰台の頂点に戻ることをひとつのゴールとして挑戦してきたんだ」

 なお、Mスポーツにはセバスチャン・オジエ加入の噂が取り沙汰されているが、来季のドライバーラインアップについては言及していない。

 2017年仕様のWRカーを公開したのはヒュンダイに続いて2チーム目。発表を行なっていないのはシトロエンとトヨタだが、そのトヨタは12月13日にフィンランド・ヘルシンキで参戦体制を発表する。